第16回 技術士二次試験 試験後にやっておくこと
9月21日から技術士二次試験が始まります。受験者の皆様は最後の追い込みで勉強していると思います。しかし、技術士二次試験は論文と面接の2段階で構成されます。論文に合格しないと面接には進めませんが、試験後にやっておくべきことがあります。
そのあたりのことを説明します。
1.回答論文の復元
よく言われていることでもありますが、受験後は記憶が鮮明なうちに回答論文を復元しましょう。口頭試験で聞かれるからです。
問題試験は持ち帰ることはできませんが(持ち帰れればすみません、自分が受験時は持ち帰れませんでした)、日本技術士会のホームページにすぐにアップされます。
問題のうち選択科目Ⅱを最初に復元します。面接官は受験科目の技術士が必ずいますので、質問される可能性が高いです。回答の細かいことを聞かれることがありますので、早く復元回答を作成する必要があります。
選択科目はⅡ-1は聞かれないと思いますが、準備はしておきます。必須科目も作成しておきます。必須科目は、問題内容によりますが、選択科目と関連性がある問題なら選択科目Ⅱと同様に精度高く復元しておいた方が良いです。
2.口頭試験の準備
2021年2月から3月に口頭試験があります。筆記試験に合格するかわからなくても口頭試験の準備はしておきましょう。
筆記試験が終わり、復元回答を作成したら、すぐにとは言いませんが、少しずつ口頭試験の準備をしておきます。口頭試験は、筆記試験の合格発表後、最短で1ヶ月程度しか勉強時間がないので、早めに準備しておく方が無難です。
3.来年度の準備
論文が書けなかった場合、明らかに不合格の可能性が高いと感じた場合(原稿用紙を全く書けなかった場合)は来年度の筆記試験の準備をしましょう。
原稿用紙を最後まで書けた場合は、口頭試験の準備をします。
どこまで書けば合格できるかはイマイチわかりませんが、数行空ける程度なら合格の可能性があります。半分から1/3くらい空白があると不合格の可能性が高いです。
過去問等からキーワード集めの必要があります。まずは出題頻度の高い過去問からキーワードを収集しましょう。勉強時間が不足していた方なら、早めに勉強を開始した方が良いです。早めにスタートをきって来年度の合格を目指しましょう。
第15回 技術士二次試験 受験前日から受験当日
9月になり、技術士二次試験がもうすぐですね。
今回は、受験前日から受験当日までの行動を書きます。受験者に参考になれば幸いです。
1.受験前日
前日に受験会場がある都市に移動する受験者が多いかと思います。
自分もそうでした。事前にホテルと高速バスを予約しました。既に予約済みの受験者が多いかと思います。連休中の受験ではありますがコロナの影響で観光客は少ないので、予約に困ることはないと思います。しかし、高速バスは減便や乗客を絞っていることがありますので注意しましょう。自分は受験当時に住んでいた島根県松江市から広島市まで高速バス利用でした。今は減便のうえ座席も絞っているようです。
予約は早めに済ましましょう。
時間があれば会場を確認しておきましょう。初めて受験する方はホテルからの移動時間を確認しておきます。おそらく受験会場には入れないと思いますが、周辺に何があるか確認しておきます。受験当日は、トイレが混雑しますので周辺でトイレがあるところを把握しておくと焦るころがありません。
広島会場なら、隣にゲームセンターがあり、トイレ利用ができます。
手前がゲームセンターで奥の専門学校が受験会場です。休憩の都度、ゲームセンターのトイレを利用いしていました。
移動手段は複数考えておきましょう。当日の事故により公共交通機関が停止することもありますので。
2.受験当日
当日は、焦らないことです。そのためには余裕をもって行動しましょう。
自分は、受験会場の30分前に到着しましたが、既に多くの受験者が待機していました。早い受験者は1時間前に到着し、勉強しています。
早く着きすぎても会場が開いていないので、30分くらい前くらいがちょうど良いです。会場によりますが、9時前後に開場され会場の建物内に入れると思います。
受験する部屋は、受験科目ごとに受験会場が割り振られます。会場入り口付近に受験科目ごとの部屋番号の記載された用紙を配る関係者がいますので、受験会場に入ったら、もらうようにしましょう。
今回の受験はコロナ対策がされていますので、長机の中央に仕切りを設けるなどをしていると思います。試験が始まれば気にならないとは思います。
試験の注意事項は必ず守るようにしましょう。守らなかった受験者が退室を命じられたところは見たことありませんが、退室させられる可能性もあります。ただし、神経質になることもありません。机上にシャーペンや消しゴムなど認めらたもののみ置いておけば注意されることはありません。スマホは自分はマナーモードで鞄のなかに入れておきました。多くの受験者はマナーモードでポケットに入れていました。
試験時間があまることは滅多にありませんが、時間があまり十分に記載内容を確認すれば早めに退室しても良いと思います。2時間で原稿用紙3枚なら十分に書けますので焦らないようにしましょう。
技術士受験だけではないですが、文房具は十分に予備を持って机上においておきましょう。消しゴムは何でも良いですが、消しにくい原稿用紙ですので、積極的に使わない方が良いです。原稿用紙が黒く汚れてしまいます。
試験が終わったら、さっさと帰りましょう。受験後の達成感は半端ないです。問題用紙は持って帰ることができないので、注意しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
第14回 技術士二次試験 本番までに回答論文を効率よく書けるようにしよう
技術二次試験は、現在は原稿用紙3枚ですが、以前は2時間で4枚でした。600字詰め原稿用紙ですので、2400文字になります。実際に2400文字も書きませんが、時間内に書けなかった受験生も数多くいました。
以前ほどではないですが、原稿用紙3枚で1800文字というのも相当な記載量です。原稿用紙への筆記ですので、間違うと修正が困難です。
この辺を踏まえて、回答論文の書き方を考えておく必要があります。
1.回答論文の時間割当
2時間で原稿用紙3枚書くには、論文構成30分、筆記90分を割り当てます。90分あれば原稿用紙3枚を書くことができます。余裕を持って書くには論文構成の時間を短縮する必要があります。
書く時間が多いほど余裕が出てきますので、誤字脱字や間違いがなくなります。
2.回答論文を効率よく書く
回答論文を効率よく書くには以下の手順です。個人的な考えですが・・・
- 問われていることを確認する。
- 問われていることの結論、理由、説明のロジックを考える。問題用紙にメモする。
- 原稿用紙の回答の割当を考える。
- 原稿用紙に結論、理由、説明を書いていく。
問題を確認し、何を問われているかを最初に確認します。記載漏れがあると不合格になると考えてください。
答えである結論を考えます。結論を決めたら、理由、説明を考えます。ロジックが成立すれば良いです。矛盾があれば考え直します。忘れないように問題用紙にメモしておきます。
原稿用紙の割当は、「述べよ」の問題なら1枚使います。述べよとは論述的に書けの意味です。「説明せよ」なら原稿用紙の半分でも良いです。説明せよなら説明だけを書いていくだけでも十分です。
原稿用紙の割当を決めれば、書いていきます。このような記載前の段取りを短くすると書く時間が増えますので、読める字で誤字脱字も少なくなり、修正の必要がなくなります。
3.本番までにやっておくこと
本番まで時間がない段階ではやることは限られています。十分に勉強しているはずですので、ワードを確認し、説明できることを重点に勉強します。
300個以上のワードを一つでも説明できるようにすると原稿用紙への記載もスムーズに進みます。ワードを見て説明が思い浮かべれば合格も近くなります。
自分は広島で受験しました。受験会場は長机を2名使用でした。
原稿用紙を修正しようとすると机がぐらつき、隣の受験生に迷惑がかかってしまったことがあります。自分も迷惑だったことがありました。消しゴムで消すと、机も動きますので。
今年はコロナでどのような配置になるのかわかりませんが、原稿用紙の修正はできない、しないことを前提に受験にのぞんだ方が良いと思います。
第13回 技術士二次試験 本番までアウトプットを重視しながら勉強する
8月下旬になると、受験本番を意識するようになります。受験1ヶ月前をきるとインプットは十分にしているはずですので、アウトプット中心で勉強します。
第12回で机上での勉強方法を書きましたので、今回は余った時間などでの勉強方法を書きます。
1.ワードを整理したノートで勉強
勉強開始時に重要なワードを整理したと思います。このノートを携帯しておいていつでもみれるようにします。
ワードが300以上あればノート3冊以上あると思います。毎日3冊以上携帯する必要はありませんので、今日はこのノート、明日はこのノートとローテーションを決めておきます。
通勤などの空いた時間でノートを確認します。ワードを見て、頭の中で説明してみます。アウトプットの行為です。説明ができれば次のワードに移ります。カフェなどで手書きができるスペースがあれば、ノートの空欄にアウトプットするのも良いです。書くトレーニングにもなります。
自分は赤字でアウトプットしていました。2回目は赤字、3回目は青色とか色を変えてみるのも良いと思います。
2.iPadやiPhoneで勉強
ワードをiPadやiPhoneに整理した受験者も多いかと思います。
いつでもワードを確認できることがメリットですが、本番は手書きですので、ワードを確認して頭の中でアウトプットするくらいが良いと思います。
pencilを使った手書き機能であれば本番を想定したトレーニングにもなりそうです。この手はありですね。シャーペンの感覚とは異なりますが、手を動かすことは同じですので、アウトプットのトレーニングにはなります。
3.一方でインプットも軽くしておく
受験1ヶ月をきるとアウトプット中心なのは間違いないですが、その一方で軽くインプットもします。新たに知識をインプットするというよりも漏れがないが確認することが目的です。
ワードを整理して繰り返し確認していますので、漏れがないはずですが、学会などで盛り上ったネタがあったりします。こういう漏れがないように学会誌やネットでサーチします。時間はかけないようにします。特に漏れているワードがなければ終わります。
4.時間があれば受験会場を確認しておく
ここは参考です。勉強方法とは関係ありません。
時間があれば受験会場の下見をしましょう。受験会場までのアクセスがわかれば受験当日は落ち着いて移動できます。
受験会場と距離がありいけない場合は、Google マップなどで会場のイメージを掴んでおきます。受験本番の会場はすんなりと移動して余計なストレスを与えないようにしておくのが良いです。
写真は自分が受験した広島会場です。技術士受験前に受けた公害防止と同じ受験会場でしたので、ホテルから会場までの移動はスムーズでした。
第12回 技術士第二次試験 本番まで約1ヶ月での勉強方法
コロナの影響で延期された技術士二次試験は9月21日に総合技術監理、9月22日に他の技術部門が行われます。
自分が受験した頃は7月下旬に開催され、今の頃は口頭試験の対策を考えていましたが、コロナの影響で試験日が後ろ倒しになり勉強を続ける受験者が多いのではと思います。
1ヶ月後に迫った受験に向けて、どのように勉強すべきか考えました。
1.幅広く見渡してみる
今の段階は知識も十分に備わっているはずですので、改めて整理したノートを見渡して知識を確認しておきましょう。
前年度に部門の改編があり、影響を受けた受験生も多いと思います。自分は原子力・放射線部門ですが、難易度があがり合格率が大幅に落ちました。部門の科目が統合され、オーソドックスな問題が中心になると予想していましたが、マニアックな問題が出題され、合格率が大幅に下がったと推測します。
去年の反省から過去問で対応できる問題が増えれば良いですが、マニアックな問題が出ても対応できるように改めて知識を確認します。○○とは?と自分に問いかけて答えが言えれば十分です。このように確認していきます。
2.書く訓練を積む
本番は筆記試験ですので、時間内に原稿用紙3枚書けるように訓練します。
蓄積した知識の中から、出題頻度が高そうな知識をピックアップし問題を作成します。問題に対し、答えを筆記で書いていきます。この勉強方法で、本番に耐えられるとともに原稿用紙に書けるほど知識の深掘りができます。本番を想定し、600字詰めの原稿用紙で訓練します。買っても良いですし、ネットでも公開されていますので、そちらをダウンロードするのも良いと思います。
時間も厳守します。時間内に原稿用紙が埋められるようになるように訓練します。
綺麗な字である必要はないですが、読める字であるようにします。シャーペンは2Bが良いです。採点の際にコピーしますので、濃く書く必要があります。
3.専門誌、業界誌を読む
問題を絞り込むために、去年の受験後から今年の専門誌や業界誌を読んでおきます。
ただし、上記と比べれば優先順位は低いので、ざ〜と斜め読みして、テーマを確認する程度で良いです。今年もマニアックな問題が出題される可能性があるので、知識を確認した方が効果が高いと思います。
4.受験会場について
ここからは参考です。
自分が受験した広島会場は、1つの机に2人がけでした。コロナ対策でどのように座席レイアウトをとるのかわかりませんが、机の中央に敷居か何か置くのかもしれません。おそらく受験票にマスク着用等が記載されるはずですので、その注意事項を守りましょう。室内から退席を命じられることもあるかもしれませんのでコロナ対策は十分に行った方が良いです。
変わっていなければ今年も広島工業大学の専門学校で受験が行われるはずです。以下は参考になればです。
第11回 コロナで技術士二次試験が延期・・・口頭試験の方が影響が大きそう
予想されていましたが、技術士二次試験が延期されました。詳細は、日本技術士会のホームページを埋め込みましたので、そちらを読んでいただければわかりますが、影響は以下のことです。
論文試験は9月〜11月に、口頭試験は11月〜1月に延期されること、合格発表が次年度にずれ込む可能性があることが大きいことですね。試験会場も変更になる可能性があることも認識しておく必要がありそうです。
受験延期で勉強時間が増えるとは思いますが、論文試験に合格しても口頭試験の勉強時間が足りないですね。
論文の方は、昨年度から受験制度が変わったので、対策を考える時間がとれてプラスになります。昨年度の試験問題から傾向と対策を考えれば勉強が進むと思います。
論文の合格発表が11月〜12月だとすると口頭試験は12月〜1月になります。合格すると試験日と受験会場(フォーラム8)が記載された論文試験の結果が送られてきます。口頭試験の勉強時間が数週間くらいしかないことになります。
口頭試験は、論文試験の結果、技術士の倫理が主なところです。勉強方法は過去に書きましたので、そちらを見ていただければと思います。
対策は以下のところかと考えます。
- 論文試験後すぐに回答を復元する。このことは技術士資格の保持者ならほぼ全員やっています。復元するタイミングはさまざまかもしれませんが。
- 論文試験翌日には口頭試験の勉強を開始する。勉強時間を確保するためです。ただし、優先順位は復元回答です。
いかに勉強時間を確保していくかが重要かと思います。論文試験の受験後にすぐに口頭試験の勉強に移行しましょう。
第10回 技術士受験 不合格後の受験対策
コロナウィルスの影響で受験自体がどうなるかわかりませんが、2回以上受験する場合、どうやって受験対策を行うか説明します。
1.受験後の対応
(1)回答の復元
口頭試験に進めるか進めないかに限らず、受験後は回答を復元します。不合格の場合、復元回答を分析することで、次回受験の対策をたてやすくなるためです。
(2)回答案の分析
復元した回答を分析してみます。
原稿用紙に余白が多い場合は、知識が不足しているか、時間内に書けていないかのどちらかです。知識不足なら、キーワードの蓄積量が足りないことがほとんどです。時間内に書けない場合は、書き方がわからないケースですので、論文の書き方を学ぶ必要があります。
いずれにしても受験対策は明確になりやすいです。勉強する時間を確保することができれば次回の受験で合格する可能性が高くなります。
原稿用紙の最後または2、3行の余り程度で書き終えた場合を考えてみます。
時間内に書いたにもかかわらず不合格になった場合、まず考えられるのは問われていることが記載していないケースです。「○○○を説明せよ。」「○○○を述べよ。」の○○○が問われていることですが、原稿用紙に書いていないことです。問われていることを書いていないと不合格になります。
2.受験対策
(1)勉強時間の確保
勉強量が効果がある試験ですので、勉強時間を確保します。平日なら1時間以上、できれば2時間以上、休日なら2時間以上は確保したいです。
受験者はほとんどが社会人だと思います。勉強時間の確保は簡単ではないので、勉強量を確保するため、早めに勉強を開始します。10月に不合格がわかれば、11月に受験対策や参考書等を揃えて、12月には勉強を開始するば平日に1時間勉強できなくても間に合います。
(2)一からやり直す場合
原稿用紙にほとんど書けなかった場合、キーワードを集めることから開始します。
勉強方法は過去に書きましたので、そちらを参考お願いします。
(3)原稿用紙に書けている場合
原稿用紙にほとんど書いていても不合格の場合、上に書いたとおり問われていることを書けていないと思います。
この場合、知識量はあると思いますので、問われていることが何かを掴み論文を書く技術を磨くことになります。
過去問を集めて何が問われているか、マーキングなどで抜き出します。問われていることを抽出する技術を磨きます。次に論文を書きます。
論文の以下の過去記事にも書きましたので参考にお願いします。
誰かにチェックしてもらうのが良いですが、ほとんどの方がいないかと思います。自己チェックします。問われていることが何か、回答が書いてあるか(回答が正しいかは別として)をチェックします。
この作業で克服できます。
技術士二次試験は、問われていることを論文形式で書けば合格できる可能性が高くなる試験です。論文ですので、特定の正しい回答はありません。このため、問われていることを論文形式で書くことを確立できれば合格の可能性が高くなります。
このことを踏まえて勉強しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
第9回 技術士受験 新受験制度で難易度は上がったのか?
技術士受験は、2019年から受験制度が変わりました。
数年単位で受験制度が変わりますが、一部の受験部門は科目が統合されています。統合された結果、難易度は変化したのか?受験生に影響はあったのか、この辺のところを考えてみました。
1.受験者数と合格者
私が受験した原子力・放射線部門の2019年度の受験者数、合格者数は以下のとおりでした。
日本技術士会から統計情報が出ています。左から受験の申し込み者数、実際の受験者数、合格者数です。合格者数は口頭試験を含みます。
2018年度の受験者数、合格者数は以下のとおりです。2018年度は旧制度による受験で5科目あります。同じく左から受験の申し込み者数、実際の受験者数、合格者数です。
新受験制度により、2018年度の01と02、04と05の科目が統合されました。
合格率を見ると「放射線防護及び利用」が落ち込んでいることがひと目でわかります。受験者数の違いはありますが、合格率から「原子炉システム・施設」「核燃料サイクル及び放射線廃棄物の処理・処分」は旧制度から大きな影響はなかったように見受けられます。
2.なぜ、放射線防護及び利用は合格者数が減少したのか?
自分が受験して合格したのは「放射線防護」でした。6回目の受験で合格しましたので、難易度は易しくないことは理解できますが、それにしても合格者1名、合格率3.4%は少なすぎるのが感想です。
2018年度が放射線防護と放射線利用を合わせて30名の受験者、2019年度が29名の受験者ですので、数字の上では変化はないです。しかし、合格者数が9名から1名と減少しました。
(1)勉強範囲が広くなった
最初に思いついた合格者数が減少した原因は、受験者数と問題のレベルが合っていないのではと思いました。
2018年度は放射線利用は、4名受験で1名合格です。放射線防護は26名受験で8名合格ですした。
専門科目は4問、応用問題は2問です。放射線防護と放射線利用は平等な問題数でした。
2018年度以前は、課題解決能力の問題があるとはいえ、問題は全て放射線防護または放射線利用になります。
問題の選択範囲が狭くなり、論文を書けない問題があったため、不合格者数が増加したのかと考えました。難易度が上がったというより、受験者の勉強範囲が広くなり、論文を書けなかったんじゃないかと思います。
(2)受験者の質が下がった
受験者の質が2018年度以前よりも下がったことが原因じゃないかと考えました。
原子力・放射線部門の合格者は、以前は高い合格率がありました。原子炉主任技術者や核燃料取扱主任者といった難易度が高い国家資格の所有者が受験したためです。原子炉主任技術者の資格所有者は、大学院卒も多いため、論文を書くことに慣れています。このため、合格率が高かったです。
最近は、原子炉主任技術者といった資格を所有していない受験者も増えていること、放射線防護や放射線利用の分野は、そもそも所有していない方が当たり前なので、受験者の質が下がったというのは、的外れかもしれません。
(3)必須科目に対応できていない
2019年度は必須科目が復活しましたが、この問題に答えれなかったのではないかと考えました。
2018年度までは選択問題だったため、答えやすかったですが、2019年度は論文形式に変わりました。選択問題以前は論文形式でしたので復活したわけです。
どんな問題がでるのかわからないこと、放射線防護や放射線利用の受験者は専門家が多いはずですので、必須科目の問題は苦手かもしれません。勉強しているはずですが、勉強範囲と外れていることは考えられます。
今回、必須科目を初めて受験する方が大半だと思いますので、どこから情報を仕入れていいかわからずに勉強に苦労した受験者は多かったと考えます。
他にも原因はあるかと思いますが、 受験者の勉強範囲と必須科目と選択科目の出題範囲がずれていたことが主要な理由かなと考えました。
3.どうやって勉強するか?
どうやって勉強するかですが、勉強の仕方(キーワード集め、過去問、論文書き)は変わらないです。
情報の仕入れ方が重要になってきます。
回答できる範囲を広げるには、放射線防護の方なら放射線利用の過去問も勉強すること、放射線利用の方なら放射線防護の過去問を勉強することをお勧めします。専門知識の原稿用紙1枚の問題なら対応できます。
原稿用紙2枚の応用問題と必須科目をどう対応するかです。今後も問題の作り方が変わらないことが前提ですが、応用問題は最近の話題のテーマを深く掘り下げてみることをお勧めします。原子力部門は、原子力規制庁と切ってもきれないので、原子力規制庁のホームページからテーマを探します。学会誌を読んでテーマを探してみることも良いです。テーマを過去問に貼り付けてみて仮想問題を作れば深く掘り下げた勉強ができます。
選択科目Ⅲの原稿用紙3枚の問題は、2018年度以前の課題解決型の問題かと思います。課題を抽出して、対策を書く回答です。この形式なら、過去問で十分に対応できます。取り上げられているテーマは最新ではなく、近い問題は以前からあること、テーマも既に出題されているので、過去問で対応できます。3枚と多いので、時間内に書けるように論文を書いていけば対応できます。
やっかいなのは、必須科目です。
テーマを探します。取り上げられそうなテーマは、学会誌、原子力規制庁、経済産業省などが挙げられます。幅広く調査することが必要になってきます。
全ての受験者に平等なはずですので、公開されている範囲から出題される可能性が高いはずです。あらゆる問題を想定することは重要ですが、勉強時間も限られていますので、関係機関のホームページを漁ってみれば、おおよそ当たってくると思います。
勉強の仕方は、選択科目と変わりませんが、回答案は様々ありますので、問題形式(課題を抽出せよ等)にテーマをあてはめて勉強することをお勧めします。広い範囲ではありますが、回答も広いので、わからない問題があっても全く太刀打ちできないことはないはずです。そう考えて、テーマを広く探してみると対応できます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
第8回 技術士二次試験 「説明せよ」「述べよ」などの語尾の違いによる論文の書き方
技術士二次試験で出題される問題には、「〜説明せよ。」「〜述べよ。」と言った形式の問題が出ます。
回答は、語尾を意識して書く必要があります。問題の語尾によって、どのように論文を書けば良いのか説明します。
1.どんな語尾が試験に出てくるのか?
部門によって、出題されやすい語尾に違いがあると思いますが、主に以下の語尾が試験に出題されます。
- 説明せよ。
- 挙げよ。
- 述べよ。
- 記述せよ。
- 示せ。
他にも「分析せよ」などの語尾が出題されますが、主なものは箇条書きで示したものです。
2.語尾による論文の書き方
(1)「説明せよ」「挙げよ」「示せ」
そのままですが、ワードを説明することです。
「○○を説明せよ。」という形で出題されます。ワードである○○のことを書けば説明になります。問題のなかでは、最も答えやすいと思います。自分が受験したときは専門知識の問題で出題されました。現在の原稿用紙1枚で書く問題です。原稿用紙1枚だと論文で書くのが難しいため、「説明せよ。」の形式が出題されることが多いです。
書き方は、ワードである○○とは何か?と言われたら、その答え、結論を書いて、その次に結論を解説するように書いていけばよいです。解説を書くことで「説明せよ。」になります。
「挙げよ」は出題されることは少ないと思います。自分が受験したときは問題文にはありませんでした。
「挙げよ」というのは原因とか要因を「挙げよ。」と出題されると思います。ポイントは複数の原因とか要因など問われていることを「挙げる」ことです。挙げたあとに、挙げた理由を書いていけば良いです。これで原稿用紙を十分に埋められます。1枚で複数の原因などでは足りなくなることもあるかもしれません。
自分は「示せ」は問題で出会ったことありませんが、「説明せよ」と同じかと思います。最初に問題で問われていることを「示して」次に解説を書けば良いと思います。
まとめると以下のとおりです。
- 「説明せよ。」は、結論+解説で記載する。
- 「挙げよ」は、複数の問われていること(原因など)を書いて、次に挙げた理由を記載する。
(2)「述べよ」「記述せよ」
「述べよ」「記述せよ」が出てきたら、論文で書く必要があります。
原稿用紙2枚書く問題は、「述べよ」「記述せよ」の形式が多いです。多くの問題で、3問程度の小問題に分類され、(1)が「説明せよ」、(2)や(3)が「述べよ」や「記述せよ」の形式が出されます。
「述べよ」や「記述せよ」は、3段形式で書くことをお勧めします。
3段形式とは「結論」、「理由」、「説明」です。自分は、この書き方を学び筆記試験の合格を勝ち取りました。仕事もこの書き方を意識しています。書き方は以下のとおりです。
- 最初に結論を書く。結論は、問題で問われていることを素直に書く。「○○のリスクを述べよ」と問われたら「○○のリスクは、・・・である」と書く。
- 次に理由を書く。理由は結論に対する理由である。「なぜなら、○○は・・・のためである。」という具合に書く。「なぜなら」は素直に「理由は・・・のためである」でも良いです。自分も理由はと書いたと思います(あやふやですが・・・)
- 理由の後に説明を記載します。説明は理由の説明です。理由だけだと、なぜそうやって決めつけるのか理解できないためです。書き方のコツは、疑問がなくなるまで書くことです。「なぜ?」と疑問があったら、説明を続ける必要があります。「なぜ」がなくなれば説明を終えて、「このため、・・・である」と結論に結びつけて「述べよ」「記述せよ」が完了します。
「説明せよ」は、結論と解説で構成されるのに対し、「述べよ」「記述せよ」は3段書きのため、書く量が多くなる特徴があります。試験時間に間に合わないと、中途半端な説明になりますので、原稿用紙の構成を考えた方が良いと思います。
3.勉強方法
勉強方法は、ワードを集める段階から始めます。
時間があれば、「説明せよ」から「示せ」まで全ての語尾で書ければ良いですが、そこまで時間はないと思います。
ワードの段階は「説明せよ」に絞って書きます。「○○とは何か?説明せよ」と自分に言い聞かせて、その答えを書きます。この答えは解説になります。ワードに対する知識になります。
ワードの整理ができて、論文を書く勉強に移行したら、自分で問題を作ります。問題の作り方は、過去問を参考にします。
以下は2020年度の選択科目です。Ⅱ-1-2では、エックス線、ガンマ線がワードになります。ここに別のワードを挟みます。途中は変える必要がありますが、最後「例を挙げよ」や「長所・短所を挙げよ」とします。
問題を上に示した語尾の違いにより論文を書いています。
書いた論文は、誰かに読んでもらうのが良いですが、納得感が得られれば良いと思います。問題形式が違いますが、語尾は同じですので過去5年くらいの問題を遡って問題を作成していけば良いと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。受験者の方々の合格を願います。
第7回 技術士二次試験 口頭試験本番編
技術士二次試験の口頭試験にどのように臨んだのか書きます。
第1回の6回目で合格するまでと被るところもありますが、ご容赦お願いします。
口頭試験に進むまで
第1回で書きましたので簡略します。
詳細は第1回の記事を参照お願いします。
6回目の受験でようやく合格することができました。
知識だけでは合格できないこと、論文の書き方を学んだことが大きかったです。
受験前に口頭試験は早めに準備しなければいけないことは事前に調べていましたので、第1回の筆記試験の受験後から口頭試験の勉強を始めていました。
不合格だと知ったときは、あっさりと止めましたが・・・
口頭試験の準備を早めにしなければいけない理由は以下のとおりです。
- 口頭試験で不合格なら筆記試験からやりなおしになる。一発合格の必要がある。
- 面接試験のため、あらゆる質問に準備しておく必要がある(時間がかかる)。
- 10月に合格発表後、早ければ11月下旬に口頭試験がある。
筆記試験ほどではないにしても時間が必要なことは確かです。ただし、時間がないことも確かです。
筆記試験の合格発表まで
筆記試験の手応えがありましたけど、そうはいっても合格は怪しいと思っていました。でも準備はしておこうと思っていました。
広島で受験し、当時住んでいた松江に帰った後に、1週間何もしませんでした。翌週から筆記試験の回答論文を作成しました。過去5回落ちていましたので、疑心暗鬼になっていました。
- 筆記試験後、すぐに回答論文を書くこと。
が重要です。記憶が鮮明なうちに論文を復元しておくことが必要です。
それからは、ネットで口頭試験の会場や勉強方法を調べていました。過去5回の受験も同様でしたが・・・新しい情報があるかもしれませんので。
10月下旬に合格発表があり、合格していました。合格したことで、口頭試験の勉強を本格的に始めました。
口頭試験の勉強方法は過去に書いていますので、そちらを参考にしてください。
口頭試験日の本番
受験日は11月下旬に想定していましたが、12月17日と聞いて、「マジでか!?」と思いました。12月中旬なら雪が降りますからね。雪が降って、飛行機が飛ばないとかありそうで当日まで毎日、天気予報を確認していました。
ちなみに悪天候で受験ができなくても不合格になります。
幸い天気は比較的よく、12月17日に朝1番の飛行機で米子空港から羽田へ向かいました。
前日入りを考えましたが、試験は16時開始でしたので、当日移動にしました。
浜松町に着いてようやく安心できました。受験を受けることができそうだと。
試験会場はフォーラム8でした。今後もこの会場だと思います。
渋谷の109の近くにあります。
久しぶりに109を見ました。受験を受けたときは渋谷には似合わない年齢でしたが。
109を目印にするとフォーラム8がわかりました。
場所を確認してから、いったん会場近くのカフェに入り想定問題を確認していました。確か会場入りできる時間が決まっていたと思います。
15時30分頃にフォーラム8に入り、控室である会議室に入りました。
フロアの階は忘れましたが、エレベータを降りるとすぐに受付の方がいるのがわかり、そこで受付をすますと控え室の会議室と受験の注意事項を教えてくれます。
会議室に入ると、受験前の受験生が口頭試験を勉強していました。
適当なところに座り、想定問題を確認している間、周囲をみると、複数の部門が受験にあたっていることがわかりました。
自分の部門の合格者は知っている方がそれなりにいましたので、すぐにわかります。
15時40分前に所定の席に座ります。
口頭試験が行われる会議室の前に椅子があり、試験開始まで座ってまっています。周りを見ると、他の部門の受験者も同様に会議室前の椅子に着座して待っている状況でした。
会議室内の受験の様子がかすかに聴こえます。質問内容はわかりませんが、答えている内容はわかります。こういう質問されているんだなと、想定問題にあったなとか考えていました。
「ありがとうございました」の声が聞こえ、前の受験者が会議室からでてきました。
試験管から「次の方どうぞ」と声がかかり、会議室に入室しました。指定されたところにカバンなどを置いて、受験番号、氏名を名乗り、「よろしくお願いします」と挨拶してから面接官の前にある椅子に座ります。
この後は、面接官のペースで進みます。
面接官は、2人で共に技術士のようでした。かなりベテランの方でうちの会社なら、OBクラスの年齢かと思いました。
最初は、経歴票に関することを聞かれました。想定問題でおおよそカバーできる質問でした。
次に筆記試験の回答について質問がありました。
面接官の方が、「この回答は間違っていますよ」と言われ、その根拠を述べて揺さぶりをかけてきました。議論になるのはまずいと考え、「勉強します」と答え次の質問を引き出そうとしたら、もう一人の面接官が、「あなたの考えは正しいんですよ」と矛盾というかフォローがありました。
意図的に落とそうとしているとは思いませんでしたが、こういう揺さぶりはしてくるようです。「勉強します」と言って次の質問を引き出す方が良いと思います。
倫理に関する質問がだされ、答えると面接官が笑顔になりました。
これで合格が決まったなと思いました。
向かって左側の面接官が右側の面接官に、「他に何かありますか?」と言い、右側の面接官が「何もないです」と答え、「これで終わります」と言われ口頭試験が終了しました。
最後に一礼し、退室しました。
時間は18分くらい。見渡すと、別の会議室でまだ口頭試験が行われていました。控え室には誰もいなくて、自分が最後の受験者だったと認識しました。
羽田発米子空港行きの最終便に搭乗するため、渋谷をみることなくさっさと帰りました。
それから、3月に合格発表があり合格していました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
第6回 技術士の最適な勉強方法はどの方法か?
第6回目は、技術士の勉強方法です。勉強方法と言っても論文の書き方とかではなく、通信教育や独学などの勉強方法を説明します。
今年の受験を目指して、勉強を開始した方も多いと思います。今年受験する方々の参考になれば幸いです。
勉強方法には、独学、通信教育、専門の学校に通学及び技術士から指導を受ける方法が挙げられます。それぞれの勉強方法のメリット、デメリットや特徴を以下に書きます。
独学による勉強
自分は、独学により勉強し合格しました。途中で通信教育も経験しましたが・・・
多くの受験者は、独学から勉強を開始すると思います。独学で限界を感じたら、他の勉強方法を探すのだと思います。
【特徴】
- マイペースで勉強できる。
- やりやすくやめやすい。
【メリット】
- 計画が立てやすい。
- 低コストで勉強できる。
- 場所を選ばない。
【デメリット】
- 長く続かないので断念しやすい。
- 長期間、モチベーションを保つのが難しい。
- 効果がわかりにくい。
通信教育による勉強
独学を諦めると、最初に考えるのが通信教育だと思います。教える側にノウハウがあり、多くの合格者がいます。自分も途中で通信教育をしました。しかし、ちょっと後悔もしましたが・・・
【特徴】
- 様々な勉強メニューを揃えており、教育を受ければ合格しそうな雰囲気があります。
- 実際の合格者の声があり、参考になる。
- 公開講座もあり、サポートがある。
【メリット】
- 技術士が教えていることが多く、的確な助言が期待できる。
- コースがそれなりに豊富であり、自分に見合ったコースを選択できる。
- 模擬問題と回答の添削があり、精度の高い勉強ができる。
- 全国何処でも教育を受けることが可能
【デメリット】
- 受験する部門の講師が必ずしも存在するとは限らない。居ようがいまいが、通信教育の費用は変わらない。
- 高コストのコースほど合格しやすい。
専門学校への通学
自分の周囲にはありませんが、技術士受験を教える学校もあります。何がなんでも合格しなければならないと考えれば選択する価値はありそうです。
【特徴】
- おそらく合格率の高さは他の勉強方法よりも高いと思われる。
- マンツーマンの指導など、受験者の側にたったサポート体制
【メリット】
- 精度の高い問題と添削があり、講師から直接指導を受けられる。
- 高いモチベーションを維持できる。
- 受験申込書の書き方、口頭試験、論文試験と幅広いサポートがある。
【デメリット】
- 通信教育よりも高コスト
- 学校がある場所が限られ、誰でも教育を受けられるわけではない。
- 受験部門が限られる。
現役の技術士からの指導
周囲に技術士がいれば教えてもらうのも良いと思います。企業の中には、現役の技術士による勉強会を開催することがあります。大手の企業には、現役の技術士が多いので、教えてもらうのは良いと思います。
【特徴】
【メリット】
【デメリット】
- 必ずしも教えることに長けているわけではない。
- 模擬問題はあまり期待ができない。
勉強方法の選択 何を考えて勉強方法を探すか
勉強方法を書いてみると、選択の基準は以下なのかなとわかります。
- コスト
- 時間
- 場所
コストについて
受験勉強にかけられる費用が多いほど選択の幅に広がります。
できるだけ低コストで勉強したいと考えれば、独学になります。金に糸目をつけない、確実に合格したいと考えれば専門学校や通信教育になります。
時間について
短時間で合格を目指すか、時間をかけてでも合格を目指すかによっても勉強方法が変わります。
1回目の受験で合格したい場合は、専門学校や通信教育が選択肢になります。技術士から指導を受けるのも選択肢になります。そうでなければ独学でも良いと考えます。
場所について
受験者が住んでいる場所のことですが、周囲に専門学校がなければ、独学か通信教育になります。周囲に技術士がいれば学ぶことも選択肢になります。通信教育は、公開講座には行けないこともありえます。
結局、何を考えて勉強方法を選ぶか?
自分の環境や将来のこと、受験の動機を考えて選ぶことになります。
特に動機や将来のことは重要だと思います。技術士の取得により、キャリアアップが確実なら、短期間での合格を目指せば良いと思います。セカンドキャリアで活用したいとか若い受験者で社内で活用したいと考えているなら、時間をかけても良いと思います。
口頭試験でも聞かれますので、そもそもの受験の動機は何か? 勉強する前に考えてから合格までの勉強方法を考えることが重要だと思います。
受験する部門も重要な要素です。受験者が多い部門は合格者も多く、教育メソッドがあるため、選択肢も広がりますが、マイナーな部門は選択肢が少なくなります。自分も選択肢が少なかったです。
参考:自分の経験
自分の場合、30代の後半に受験しましたが、キャリアアップが目的でした。社内でも最高位のランクの資格ですが、資格所有者が少なく、役に立つと考えたことが、そもそもの受験の動機です。
広島に住んでいましたので、勉強方法は通信教育か独学でした。周囲に技術士がいましたが、教えてくれとは言えませんでした。
独学で進めましてが、勉強方法そのものがわからなかったので、通信教育を受講しました。しかし、これは誤りでした。過去にもそのあたりのことを書いていますので、参考までに見ていただければと思います。
講師が自分が受験する部門のことをわかっていなかったので、模擬問題も本番の問題とはかすりもしませんでした。このことが独学に戻った理由です。
勉強のコストは抑えられましたが、6回も受験しましたので、受験申込書の費用はかかりました。途中で松江市に転勤になったので、選択肢も限られ失った時間もあったと思います。
しかし、最後まで折れなかったのは良い経験でした。合格したことで、他の社員と差別化もできたのかなとは思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。