マンドリンを弾く技術士

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更新:第2回 技術士二次試験(論文試験)の勉強方法

6回目で合格した経験から技術士二次試験の勉強方法を説明します。そろそろ二次試験の勉強を開始する受験者の方もいるかと思います。初めて受験する方、再挑戦する方に参考にしていただければ幸いです。

 

 

勉強の手順について

大雑把に以下の手順で勉強します。

  1. ワードの整理
  2. 公開文献等の整理
  3. 論文作成

頻出頻度の高いワードを覚えて、問題化されやすい公開文献等を把握する。ワードと公開文献等で論文を作成します。

以下に1.〜3.まで説明します。

 

ワードの整理

試験に出やすいワードを整理します。

試験に出やすいワードは、過去問から抜き出します。過去問は公益社団法人のホームページの試験・登録情報に掲載されています。

www.engineer.or.jp

過去5年分くらいの過去問から、ワードを拾います。 拾ったワードは、過去問の出現頻度の多いものからノートに書きます。ノートに書くのは手書きになるためです。受験本番も手書きのため、この段階から手書きになれておきます。ノートは以下のとおり整理します。一例として参考にしてください。受験者がわかりやすい整理しても良いと思います。

       f:id:hiromandolin:20200103223509j:plain

 出現頻度の高い順に番号をつけ、ワードを書きます。ワードを書いたら過去問に目を通します。すると、「”原理”を説明せよ」「”特徴”を述べよ」などの出題形式になっています。過去問の” ”の部分をノートに書き、その” ”部分の説明を書きます。この書いた説明が論文で記載することになります。

出題された試験の時期や関連するワードも併せて整理すると受験の出やすさが見えてきます。

赤色のボールペンで書いたのは、通勤バスの待ち時間で補足などを書きました。ノートは持ち歩くことができるので、カバンの中に入れておくと通勤中や休憩時に確認することができるのがメリットです。

2020年に受験する方は、ワードを整理している頃だと思います。上に書いたとおりですが、過去問を中心に整理して、最近の状況から新しいワードを足していけばよいと思います。

ニュースはコロナウィルスばかりですが、部門によっては間違いなく出題されるテーマです。3月から6月にかけて賑わした話題は、出題される頻度が高いので、押さえておきましょう。 

公開文献等の整理

公開文献の整理は、試験に取り上げられやすいテーマを探すことに役立ちます。受験者の中には、民間企業に勤める人、公共機関に勤める人など様々です。どの受験者に対しても平等に扱う必要があるので、公開文献やニュースで取り上げられたことが試験に出やすくなります。

公開文献は、誰もがアクセス可能なことが条件です。誰もがアクセス可能なのは、日本学術会議内閣府などです。部門ごとに専門の学会がありますので、それらの学会もチェックしておくと良いと思います。

www.scj.go.jp

ニュースもチェックして、受験する部門で話題になったこともチェックします。問題を作成するのは3月から6月にかけてと言われていますので、その間に話題になったことは特に押さえておきたいです。

公開文献の整理は、ホームページをノートに貼り付けてワードと併用して確認するのが良いですが、数十枚の文献もざらにありますので、印刷た方が良いです。

もう一度、ワードの整理

公開文献からワードを整理します。新しいワードがないか確認します。新しいワードがあれば抜き出してノートに整理します。

過去問と公開文献のワードを整理するとノートで4冊以上になります。このノートは受験勉強で重要になりますので、なくさないようにしましょう。

 

論文作成

ワードや公開文献から論文を作成します。その前に問題が必要です。問題は過去問と想定問題です。

過去問

過去5年分程度の過去問の回答(論文)を作成します。過去問は問題を変えて繰り返し出されることがありますので、論文を作成しておくことが有効です。過去5年は目安です。技術の進歩により、古い問題は出題されない可能性があります。このため、5年分程度で十分です。  

想定問題

公開文献等から想定問題を作成し、論文を作成します。想定問題の作成は、過去問を引用します。過去問の「●●●の特徴を述べよ。」などの●●●の部分について、公開文献で出現したワードを貼り付けます。貼り付けたものが想定問題になります。問題の出題形式(特徴を述べよ、メリット、デメリットを説明せよ等)は変わりません。出題者の意図を受験者に伝えるには、出題形式を大きく変えることはできないためです。

調査した公開文献等は全て想定問題化します。想定問題が多いほど、出題形式が一致しなくても実際の問題と当たる可能性があるためです。

 

基本的な論文の書き方

論文の書き方を正式に学ぶには、専門書を読むか論文に詳しい方に聞くのが良いですが、合格するための基本的な論文の書き方を説明します。

基本的な書き方は、結論→理由→説明 です。三段書きとも言われますが、相手に理解されやすい書き方です。

結論は、求められていること(特徴、原理など問題で問われていること)を書きます。理由は、なぜ結論なのかを書きます。理由とする根拠は一つが良いです。二つ以上だと説明で浅い論理になるからです。

説明は、理由とする根拠を書きます。深掘りして書いていくと論理として取られやすく合格に近くなります。

原稿用紙1枚の比率として、結論、理由はそれぞれ2〜3行、残りは説明に費やします。論文らしくするに説明で深掘りしていくため、説明の割合を多くします。

 

留意点

論文を書くうえで留意しておくことを以下に示します。

  • 「説明せよ」の出題形式は、専門知識を書くことを求められています。ワードの整理でノートに書いたことを記載します。3段書きじゃなくてもズラズラと書くだけでも求められていることを満足しますが、念のため3段書きで書くほうが良いと思います。選択科目の1枚に纏める問題で出題されやすい形式です。
  • 「述べよ」の出題形式は、3段書きで求められていること(特徴やメリット、デメリット等)を書きます。論理的に書くことが求められる出題形式です。必須科目、選択科目の両方に出てきます。
  • 必須科目は原稿用紙3枚、選択科目は1枚+2枚の出題形式が多いと思います。記載量は、原稿用紙の最終行または1、2行残す程度まで書きましょう。ただし、原稿用紙を真っ黒に埋め尽くすことは避けた方がいいです。結論+理由を書いて改行し説明を書く。説明は適度に改行し、パラグラフを変えて説明した方がわかりやすくなります。

 

最後に

この記事を書いたのは1月4日です。2020年度の二次試験には十分に間に合います。受験を考えている方々に役に立てれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。  

 

更新日:2020年3月1日