マンドリンを弾く技術士

マンドリン独奏曲やマンドリンの弾き方、技術士、本などのブログです。

第27回 技術士二次試験に合格後の活動

 官報で技術士二次試験の合格を確認し、手続きを行い正式に技術士になりました。合格後の活動について紹介します。

 

1.日本技術士

 技術士手続きの際に日本技術士会にも入会しました。必須なのかどうかわかりませんでしたが、入るべきなんだろうなと感覚で入会しました。

 今のところ、日本技術士会内部で活動にはほとんど加わっていません。活動が東京中心のため、地方にいるとセミナーや行事に参加できないためです。

 地方で活発に活動している部門もあれば、東京中心に活動している部門もあります。コロナによりオンライン開催が当たり前になってきたので、地方でもセミナー等に参加しやすくはなりました。後は時間帯ですね。16時とか勤務中の開催が多いため、どうしても参加できないことがしょっちゅうです。休日のオンライン開催を増やしてくれれば参加できそうですが・・・どうでしょうか。

 

2.社内活動

 活動の主体は、社内です。とは言っても社内で技術士を名乗っているわけではありません。技術士の伯がついたため、責任ある業務を任されています。

 技術士で身につけた文書の書き方は業務でも役に立っています。技術士二次試験で身につけた論文の書き方は、業務文書に展開できますので、国に提出する重要な文書などの作成には大いに役立ちました。身につけた知識も役に立っています。

 業務に役立つ資格だということを認識しました。

 

3.社外活動

 業界ないの社外で活動する場合、技術士を名乗っています。名刺にも技術士を書いていましたが、オンライン主体になると名刺交換がなくなりましたので、メールの署名欄に技術士と書いています。 

 社外の業務は、社内の延長でもあるので、ここでも役に立ちます。

 

 技術士に合格するのに6年間かかりましたが、無駄ではなかったなと思います。自分にも自信が出てきますし、実際に業務にも役にたつためです。

 これから技術士に挑戦される受験者に役立ってもらえれば幸いです。 

 

第26回 技術士二次試験 口頭試験に合格する。

 受験6回目でようやく筆記試験に合格し、口頭試験の準備を始めました。

 筆記試験終了直後から始めましたが、復元回答の作成です。記憶が鮮明のうちにそうそうに取り掛かりました。

 いざ、復元すると・・・原稿用紙が数段余る・・・最後まで書いたけど・・・まぁ良しとしようと復元回答を仕上げました。復元回答は、課題解決能力だけで十分ですが、応用問題も準備しました。

 

 合格発表後、受験日が12月17日とあり、天気が大丈夫かな? と思ったのが最初の印象でした。受験した原子力放射線部門は、例年11月下旬が口頭試験でした。

 当時住んでいた島根県松江市は、12月中旬になると雪が降りやすく飛行機の欠航が相次ぐのが不安でした。

 

 不安を抱えながらも勉強を進めました。

 ネットから口頭試験の傾向を掴み、想定問題を作成し繰り返し勉強し覚えていきました。勉強方法は以下のとおりです。

  • 受験申込書の論文を説明できるように理解する。
  • 復元回答を説明できるようにする。
  • 倫理などを理解し覚える。
  • 復元回答、論文から想定問題を作成する。
  • 受験動機などを考えておく。

  

 ノートに想定問題を書いて、いつでも見れるようにしました。そして、受験当日が迫ってきました。

 

 山陰は雪こそ降らなかったものの12月16日はなぜか米子空港から羽田便が欠航(前日移動だったらやばかった)・・・しかし17日は大丈夫でした。第2便で東京へ飛びましたが、羽田に到着しモノレール、JRで東京駅まで移動するまで安心できませんでした。

 

 東京駅で食事をとり、14時頃に渋谷のフォーラム8に入りました。いろいろな部門の受験生がいましたが、なかには、見たことあるな と思う人もいました。

 

 16時前に口頭試験の部屋の前にある椅子に着座し待機させられ、前の受験生が退室後に声がかかり、口頭試験が始まりました。

 最初に挨拶し受験番号、名前を名乗った後に着座し、試験管から「始めます」と言われ口頭試験が開始しました。試験官は2名で現役の技術士か研究機関に勤務されている方かと思います。

 

 最初は、受験の動機からの質問でした。おそらく手順通りに質問していると思います。ここらへんはすんなりと終わりました。

 次に復元回答から質問がありました。課題解決能力のみで、いきなり「あなたの考え方は間違っていますよ」と言われました。討論になるのはまずいと考え、「私は・・・のように考え回答を書きましたが、参考になりました。ありがとうございます。」と答え、次の質問を引き出すように進めました。そうすると、もう一人の試験管が「あなたの考えは正しいんですよ」とフォローがありました。フォローはありがたいですが、時間も限られていますので、「ありがとうございます」と答え次に進むようにうながしました。

 論文から問題があり、「たったその程度ですか?」と挑発するような発言があり、「単位が違います」と答え、「これは失礼」と単純に認識違いだったようです。挑発行為のような質問もありますが、対立することなく次の質問を出すようにするのがベターです。

 倫理関係に移り、会社にコンプライアンス制度があり社員は順守していることを答えると、試験官がニヤッと笑いました。倫理関係の質問がキラーだったかもしれませんが、この笑いで合格をつかんだなと確信しました。

 最後に会社の受験の支援のことを聞かれ答えると、「以上で口頭試験を終わります」と言われ、一礼し退席しました。時計を確認すると20分以内で終わりました。別の部屋ではまだ試験が続けられていました。

 

 フォーラム8から渋谷駅に移動し、羽田に向かいました。米子行きの最終便で移動しました。日帰りでしたが、疲れもなく無事に受験も終わりました。

 

 そして、3月1日・・・合格発表があり、官報に自分の名前があり合格していることを確認しました。長い技術士の受験も終わりました。

 

第25回 技術士二次試験 6回目にして筆記試験を合格する。

 5回目の二次試験も不合格に終わり、諦めようかと思いましたが、これで最後だと思い6回目を受験しようと思いました。

 

 5回目の勉強方法がベースになりますが、小論文の書き方は技術士二次試験によった書き方がないかなと参考になる本などを探していました。

 見つけたのが、かつて通信教育を受けた会社から発売された3段書きに関する本でした。技術士が書いただけあって、参考になりました。

 3段書きとは以下のとおりです。

  • 結論を書く
  • 理由を書く
  • 理由の説明を書く

 

 この3段書きで勉強することにしました。

 結論は、問題の回答を素直に書く。理由は、結論の理由を簡単に書く。説明は、理由だけでは結論を証明することはできないので、理由から結論を導く説明を書く。

 このことを意識して論文練習しました。

 

 次に想定問題です。

 公開されていること、誰もが閲覧する可能性のあること をヒントに内閣府ホームページ、日本学術会議、関係する学会のホームページや学会誌・・・これらから問題になりそうなテーマを抽出しました。

 次に問題にしました。過去問にこのテーマに関するキーワードを貼り付け、予想問題を作成しました。

 あとは繰り返して勉強するだけです。一方で、キーワードの勉強や択一の勉強もフォローしました。

 

 受験本番を迎えました。

 専門4題から2題選択、応用2題から1題選択、課題解決は2題から1題選択です。

 専門は、ひねくれてるなと思いながら自信がある2題を選択し書きました。応用はどちらも書けそうでしたが、確実に書けそうな問題を選択しました。ここまではA評価が得られるんじゃないかなと内心で自信がありました。

 問題は午後からの課題解決です。・・・問題を見ると・・・想定問題のテーマと同じ問題がありました。ただし、要求事項が違いました。

 考えると・・・回答が思い浮かびました。忘れちゃいけないと思い論文構成を考え、回答を書きました。最後まで書き上げ過去にないほど満足感が得られました。

 

 合否発表を迎え、毎回のことですが結果が怖くて見れませんでした。

 今回は、書ききった自信がある・・・日本技術士会ホームページの合格者発表を見ると・・・自分の受験番号がありました。手持ちの受験票を何度も確認し、合格していると思いました。

 その2日後に日本技術士会から合否結果が届きました。確かに合格と書いてある。口頭試験の会場と受験日も書いてありました。

 受験日は12月17日(月)・・・平日!? 毎年休日に行われていたと思っていたのに・・・会社休まなければならない。ちょっと不安を感じながら口頭試験に向けて動きました。

 

第24回 技術士二次試験5回目の受験 小論文を勉強し予想問題がいいところを突くも不合格だった件

 通信教育の勉強と訣別し、勉強方法を変えてみました。

 論文の書き方を最初に勉強しました。過去4回の不合格により、知識は上積みができているので書き方を変える必要があると感じました。

 

 小論文の書き方を学べる図書を買いました。

 「理科系の作文技術」「吉岡のなるほど小論文講義10」を買って勉強しました。「理科系の作文技術」は難しい内容でした。書いていることはもっともだと思いましたが、技術士二次試験に向いていないのでは? と思い「吉岡のなるほど小論文講義10」に絞って小論文の作法を学びました。

 

 勉強しながら、まだ書き方に足りないところがありそうだなと感じつつも明確な答えが見つからず論文の書き方を勉強しました。

 

 一方、予想問題も考えました。

 過去問の傾向から予想問題を考えました。福島第一の事故以降、問題が安定していなかったですが、そのなかから大まかな傾向が見えてきました。

  • 公開されている事項から問題を抽出している。内閣府ホームページ、日本学術会議の公開文献など。
  • さまざまな受験生がいるため、公平なテーマを取り上げている。

 

 上記のようなことが見えてきたため、問題に取り上げられそうなテーマを探して、そこから問題を作っていきました。

 

 5題程度の予想問題を作り、繰り返し解いていきました。

 受験当日を迎えて、受験すると・・・惜しい!! 目を通した文献から取り上げられていた。しかし、予想問題にしていなかった・・・

 最後まで書きましたが・・・結果は専門、応用がB、課題解決もBでした。今までよりも手応えがありましたが残念な結果でした。

 手応えがあっても不合格に違いないので・・・来年どうしようかと悩みました。惜しいまで進めても合格は無理かなと考え受験を続けるかどうか考えていました。

もう一度だけ受験しようか・・・と思いました。

 

第23回 技術士二次試験 4回目の受験 勉強範囲が狭すぎて不合格

 4回目の受験は、受験制度に変更がないため、前回と同じ勉強方法を継続しました。ここが間違っていましたが・・・

 

 前年に引き続き、通信教育で勉強しました。

 通信教育は、コースがありました。

  1. 模擬テスト+スクリーニング
  2. 模擬テスト

 模擬テスト、スクリーニングの回数でさらに細分化されます。現在は、コロナの影響、オンラインが普及したこともあり配信講義が付加されているようです。

 

 模擬テストのみのコースを申し込みました。テスト回数は3回でした。添削付きで3万5千円程度だったと記憶しています。ちなみにスクリーニング付きで添削が5回以上だと20万円以上です。

 当時は、配信講義もなくスクリーニングは東京まで行く必要があり、無理だと思ったこと、若干の心配があったためです。若干の心配が大きな心配になってきますが・・・

 

 合格のコツとして模擬テストを何度も繰り返し勉強することとありました。

 最初に送られたのは、択一式の問題集です。これは幅広に問題が作られており、役には立つなと思いました。実際に去年の問題と近い問題もありました。

 

 専門、応用の問題が来ましたが・・・これ専門? どこらへんが応用?

 疑問に思うような模擬テストでした。疑問に思うものの、受験生としては、その道のプロの言うことを信じるしかないと思い(去年もでしたが)模擬テストに取り組みました。

 

 模擬テストの回答を見て、講師が「被曝」を「被爆(原爆で被爆したの意味)」と書いていたり、誤字があったりと・・・大丈夫かな?・・・と思うものの模擬テストを繰り返し勉強し本番にのぞみました。

 

結果は・・・不合格でした。専門・応用、課題ともBでした。

反省点は以下のとおりです。

  • 模擬テストと実際の問題の乖離が大きかった。
  • 模擬テスト以外の勉強が不足していた。

 

 受験制度の改正等で問題を予想するのが難しいのは仕方ないですが、全くかすりもしないのもどうかなと・・・それ以上に勉強した範囲が狭かったのが敗因だったと感じます。

 

 次回は、通信教育はやめて独学に戻そうと思いました。

 

第22回 技術士二次試験挑戦記録 3回目の受験は試験制度改正に対応できず不合格

 3回目の挑戦をしようと勉強を開始すると、試験制度改正のニュースを見つけました。

 論文形式の必須科目が択一式問題に変更、専門科目、応用科目、課題解決に論文が別れることが大きな変更内容でした。

 

 試験制度がわからなかったため、講習会に参加しました。この講習会は、通信教育の会社が開催したセミナーです。

 広島では開催されなかったため、最も近い福岡に新幹線で移動して参加しました。改正内容はわかりやすく理解はできました。

 講習会で教わった勉強方法を参考に、択一式は過去問を集めて勉強しました。

 論文の方は、科目毎にどうやって勉強して良いかわからずに通信教育を受けることにしました。セミナーを開催した会社です。

 

 予想問題を配られ、回答論文を書いて採点をつける方法です。

 予想問題に疑問を抱きつつも制度改正の第1回目ですので、こういう問題が出るんだろうと考えてひたすら予想問題を解いていきました。

 

 本番の試験を迎えます。

 択一問題は答えれました。オーソドックスの内容でスラスラと解ける問題でした。

 しかし、専門・応用、課題解決問題は予想問題がかすりもしませんでした。

 

 予想問題がかすりもしないとはどういうこと??・・・制度改正後初めての試験だから仕方ないのか?

 

 試験結果は、専門・応用がB、課題解決はまさかのCでした。

 お先真っ暗でした。反省点は以下のとおりです。

  • 予想問題をあてにしすぎた。
  • 制度改正後は、予想困難なことが多い、受験を避けるのも必要

 

  来年度はやめるか? もう一度受けるか? 悩みながら、もう一度受験してみようとおもいました。ただし、反省点の解決策は何も思い浮かびませんが・・・

第21回 2回目の挑戦 やっぱり不合格だった

 初めての受験はタイミングが悪かったと思って、12月から受験勉強を開始しました。振り返ると2回目の挑戦も論文の書き方を全く理解していませんでした。もちろん結果は不合格でした。しかし、奇跡がありました。その辺りを説明します。

 

1.反省しないまま勉強を始める

 回答を復元して、自分で正解の論文を書いて比較して反省してから勉強を開始するのがセオリーだと思いますが、反省はせずに勉強を開始しました。

 しかも、いきなり論文を書いていました。

 知識があいまいなまま論文(らしい文書)を書いていましたので、知識が足りないことにすぐに気づきます。

 これはやばいだろうと思い、放射線取扱主任者の概論を取り出し知識を身につけます。専門知識の観点からはこの勉強方法はよかったとは思いますが、論文をかけるほどの理解はしていなかったと思います。

 

2.とにかく論文(らしい文書)を書いてみる

 知識が身についたと思ったので、論文を書いてみました。

 社内の合格者から、とにかく書いてみることが大事だよと聞いたので、論文の作法を考えずにとにかく書いてみました。

 予想問題は考えていませんでした。1回目の受験で予想問題を考えても無駄だと思ったからです。

 論文は原稿用紙をコピーして本番を意識して書きました。

 これはよかったことだと思います。

 

3.受験本番

 受験本番を迎えます。

 受験会場は1回目と同じく広島市西区にある専門学校です。

 問題をみたら答えれる問題と明らかに答えられない問題がありました。明らかに答えられない問題はパスして、答えられる問題(なんとなくわかる程度)のみ回答を書きました。

 予想していないと言いながら、ある程度予想問題を考えていましたが、かすりもしませんでした。去年と同様に福島第一原子力発電所の事故の影響が試験に反映されているのはわかりますが、現場に行かないとわからない問題でした。

 

4.合否発表 もちろん不合格

 合否発表を見ると・・・今回も受験番号はありませんでした。しかし、葉書を確認すると必須科目がA評価で、応用がB評価でした。

 合格に近かったんだなと思いました。これなら来年は合格できると思いました・・・あまい考えだったと気がつきますが・・・

 

5.まとめ

  • 原稿用紙を使って勉強するのは効果がある。
  • 論文を書けるほどの知識があれば、予想が外れても論文は書ける。 

第20回 技術士 とりあえず挑戦してみた1年目はもちろん不合格

 そろそろ技術士二次試験の勉強を開始する方も出てくる頃です。

 自分は6回目の受験で合格することができ、現在は社内で技術士を活かしています。受験生の方々に参考なればと挑戦記録を説明します。

 

 

1.受験のきっかけ

 受験当時は資格マニアみたいなものでした。

 第1種放射線取扱主任者公害防止管理者に合格し、次に何を受験しようかと考えていました。資格は自分に箔をつけるものと考えていて、他の社員と差別化をしたかったのが資格マニアになりかけていた自分の本音です。

 目についたのが技術士でした。放射線取扱主任者よりも難易度が高く社内でも保有者が少なかったので、チャンスだと思いました。

 受験のきっかけはこんなものです。この時は、技術士がなんなのかもわかっていませんでした。

  一次試験に合格し、7年間の実務経験もあるので、まぁ受験してみようかと軽く考えていました。

 

2.勉強してみる

 勉強方法がわからなかったため、まずは参考書類を読み漁りました。それなりに知識もあるから、論文は書けるだろうと思っていました・・・これが勘違いでした。

 書く訓練はほとんどしませんでした。3時間で原稿用紙6枚・・・これくらい書けるだろうと思っていました。

  

3.予想問題が大きく変わる出来事

 勉強を開始したのが1月でした。3月になると東北大震災が発生します。福島第一原子力発電所の事故が発生しました。

 自分は、放射線防護を受験する予定でしたが、この事故で問題が全く予想できなくなりました。当時は、日刊工業(正式な名前は忘れましたが)という雑誌に予想問題が載っており、この問題を参考に勉強していました。

 初めての受験でも問題が変わることは目に見えてわかっていましたので、どうやって勉強していいのか、わからなくなりました。

 

4.受験を受けてみるが予想通り不合格

 受験を辞退することも考えましたが、雰囲気を知っておくことも次回につながると思い受験してみました。

 予想問題はかすりもせず、事故関係の問題でした。歯が立たず不合格になりました。

 合格者の名前見ると、知らない人ばかりで自分の業界の人は誰もいませんでした。何人か受験したことは知っていましたが、誰も予想をたてられなかったんだろうと思います。

 

5.受験1回目の反省

 予想ができない事態が発生したときは受験を辞退することも必要

 

第19回 技術士二次試験 口頭試験対策 実務能力編

 口頭試験対策その2は、技術士としての実務能力を説明します。口頭試験ではもっとも質問がある分野ですので、しっかり勉強しましょう。

 

1.実務能力の質問

 実務能力は、経歴、小論文及び筆記試験の問題が試験範囲です。自分が受験した時は、おおよそ経歴が3、小論文3、筆記試験の問題4の割合でほぼ均等に質問がありました。主な質問は以下のとおりです。

  • 係長って、課長の次なんでしょう?職場は何人いるの(経歴)?
  • 論文の業務は、経歴のどの業務に該当するの(経歴)?
  • 被ばく線量はどのくらいだったの(小論文)?
  • 役割は何か(小論文)?
  • この考え方は間違いじゃないのか(筆記試験)?→もう一人の試験官が「必ずしも間違えとはいえない」とフォロー 

  経歴は思いつきに近い簡単な質問が多かったです。小論文と筆記試験は事前に目を通しており、練られた質問でした。おおよそ想定問題のとおりでしたが、想定していない質問もいくつかありました。

 

2.試験官

 試験官は、白髪のベテランの方が2名でした。間違いなく業界の方でした。おそらく技術士資格も所有しているものと思います。 

  慣れている様子でしたので、何度も試験官の経験がありそうに思いました。

 

3.実務能力の対策

(1)想定QAの作成

 最も効果がある勉強方法が想定QAを作成することです。ドンピシャで当てはまらなくても応用が効きますので、答えられるようになります。

 口頭試験に進んだ受験者の方なら、相当の知識をもっていますので、Q出しもAを書くこともそれほど苦労はないはずです。思いついたQからノートに書くか、Wordに書き溜めておけば次口頭試験の対策ができます。

 Qの作成は、合格者にどのようなことを質問されたか聞いてみるのが最適です。近くに合格者がいない場合、ネットで質問の傾向を検索してみるのが良いです。どの部門も質問の傾向はそれほど変わらないはずです。

 ネットで検索してもわからない場合は、小論文や筆記試験の回答を見て、「なぜ?」を繰り返してみます。受験者がなぜと突っ込みたくなる箇所は試験官も質問してくる可能性が高いところです。「なぜ?」とツッコミたくなる箇所を抽出してQAを作れば想定されるQをおおよそカバーすることができます。

(2)小論文は説明できるようにしておく

 小論文は説明できるようにしておきましょう。「小論文の内容を説明してください」と質問がとんでくるからです。

 部門によるかもしれませんが、小論文の説明が必ずある部門もあるようです。2、3分程度で口頭で説明できるようになれば良いです。自分の時は質問はありませんでした。部屋にホワイトボードはなく、もし質問があれば口頭のみで説明する必要がありました。

 説明は、小論文にそって計画や結論を順序よく説明できるようにします。試験官も小論文に目を通していますが、わざとわからないしぐさをすることもありますので、本番では止まることなく説明します。

(3)経歴について

 実務能力で落とし穴があるとすれば経歴です。小論文と筆記試験の説明は、しっかり勉強しますので、おおよその質問は答えれるようになります。経歴は、意味不明なことも聞いてきますので、慌ててしまうことがあります。

 経歴に書いた役職や業務内容を簡単に説明できるようにしておきます。受験票に書いた専門分野と整合がとれるように説明します。整合がとれないと質問があった場合に答えられないからです。

 経歴に書いた全ての業務が専門分野に関係あるとは限りませんが、質問されても答えれるようにしておく必要があります。

 

実務能力の想定QA を作成したら、本番まで繰り返し読んで頭にたたきこみましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

第18回 技術士二次試験 口頭試験対策その1

 技術士二次試験の筆記試験に合格すると次は口頭試験です。準備時間が短いので、早めに準備する必要があります。

 今回は口頭試験の全体の概要について書きます。

 

1.筆記試験合否発表前から勉強する

 筆記試験の合否に関係なく勉強しましょう。

 不合格であっても次回の筆記試験で合格した場合に役立ちます。口頭試験を意識して受験申込書(口頭試験で質問されます)を書くことができます。

 

2.口頭試験の内容

 令和2年度の二次試験の実施大綱に試験内容と配点が記載されています。

 技術士としての実務能力

 ・コミュニケーション、リーダーシップ 30点

 ・評価、マネジメント         30点

 技術士としての適格性   

 ・技術者倫理             20点

 ・継続研鑽              20点

  配点は無視した方が良いです。配点の低い技術者倫理が答えられないと不合格になる可能性が高いです。どの内容にも答えられるように準備が必要です。

 

3.技術士としての実務能力

 口頭試験の範囲は、経歴、小論文及び筆記試験の3項目です。筆記試験後は経歴や小論文のことは忘れているかもしれませんが、受験申込書を引っ張り出して確認しましょう。

 小論文と筆記試験の内容が最も質問されます。自分の場合、小論文4、筆記試験4、経歴2の割合で質問がありました。経歴は1問程度のこともありますが、何を聞かれても答えれるように準備します。経験したことなので答えやすいとは思います。

 

4.技術士としての適格性

 配点が低いですが、答えられないと不合格になりますので手を抜くことなく勉強が必要です。実務能力なら「次の質問をお願いします」と逃げることもできますが、適格性は聞かれるポイントも決まっているので、次の質問がないこともあります。確実に答えられるようにしましょう。

 想定QAは作りやすいので、勉強すれば口頭試験の当日に確実に答えられます。

 

5.勉強方法

 近くに技術士がいれば対策を聞いてみるのが一番です。

 いないケースが多いと思いますので、主な勉強方法を説明します。

(1)通信教育等の受講

 口頭試験のポイントから丁寧に教えてくれます。模擬面接のあるコースもあり、合格の可能性が高い勉強方法です。

 勉強費用がかかること、地方では対面は難しい、部門によっては通信教育が存在しないなどのデメリットがあります。

(2) ネットなどから情報収集

 口頭試験の内容はネットでも公開されていますので、そこから情報収集して勉強する方法があります。費用がほとんど必要ないことがメリットです。

 必ずしも新しい情報ではないこと、個人の主観によるものなため必ずしも正確な回答ではないことがデメリットです。

 自分はこの方法で勉強しました。適格性については、ネットから情報収集だけでもおおよそのことは答えれると思います。

 

 合否発表の前には勉強方法を決めて、勉強しましょう。

 

第17回 技術士二次試験お疲れ様でした しばらくは情報収集しよう

 技術士二次試験の受験者の皆様、筆記試験お疲れ様でした。時間内に論文を書くのは大変だったと思います。

 筆記試験に手応えがあった受験者、書けなかった受験者、書くだけは書いた受験者・・・様々だと思いますが、次にむけて動きましょう。

 

1.誰もがやっておくこと

 合否に関係なく論文の復元を行いましょう。復元することで、足りていた部分、不足していた部分がわかるためです。口頭試験に進む受験者は、筆記試験から問題が出ますので、すぐに論文の復元にとりかかりましょう。

 例年なら、日本技術士会のホームページに問題がアップされているはずですが、いまだにアップされていないように思いますが・・・それとも問題の持ち帰りが可能になったのか・・・記憶が鮮明のうちに回答論文を復元しましょう。

 

2.合格の可能性が高い受験者の方

 合格に自信がある受験者は、口頭試験に備えましょう。

 口頭試験は一発勝負です。不合格なら、筆記試験からやり直しです。一発合格を目指して情報収集しましょう。

 

3.不合格の可能性が高い方

 ほとんど書けなくて不合格の可能性が高い方は来年の受験に向けて頑張りましょう。

 来年度の受験はコロナの影響がなければ例年どおりの7月だと思います。まずはスケジュールを立ててみましょう。

 スケジュールを立てたら、勉強を開始しましょう。最初は情報収集になります。過去問などからワードを収集しましょう。