第230回 マンドリン独奏曲を練習する
マンドリン独奏曲の練習方法を説明します。
取り上げる楽譜は「東洋の夢」です。
この楽譜の最初のフレーズを取り上げて練習します。
最初に楽譜の音楽記号を調べます。楽典を使って正式な解釈を調べます。
音楽記号を調べることで楽譜がどんな曲なのかイメージが湧いてきます。このイメージがあると後々弾きやすくなります。
次に音をとります。音の押さえるポジションがどこか調べます。
楽譜には指番号が書いていますので、指番号に従うと弾きやすいですが、必ずしも従う必要はありません。弾きやすい押さえ方を探します。
ピッキングで弾いて確認します。特に無理なくポジションが取れれば終わりです。
最後にトレモロでひととおり弾いてみます。
ゆっくり弾いて無理なく弾ければ完了ですが、押さえ方に無理があれば修正します。
この繰り返しで弾き方がかたまります。
後は、徐々にテンポアップ、表現をつけてフレーズが完成します。
練習する様子をYouTubeにアップしましたので、ご視聴をお願いします。チャンネル登録をお願いします。
第229回 マンドリンの練習 左手は強く握り右手は弱く弾く
綺麗な音を出すことに憧れますが、なかなかできません。
ただし、コツはあります。コツというか原則です。これを守って演奏すると粒の揃ったトレモロで演奏ができることを説明します。
1. 左手は強く
左手は、強く握り、弦をしっかりとホールドするのが原則です。
弦が動くとノイズも増えて綺麗な音は出ません。
2. 右手は弱く
右手は、弱くピッキングするのが基本です。フォルテは出てきますが、原則は弱くピッキングします。
弱いタッチは、ノイズも減りますので、トレモロの粒も良くなります。
3. スケールでコツを掴み楽譜に応用する
スケール練習するとわかりますが、粒が揃い良い音がでます。これは、左手で弦をホールドされて、右手の力がないからです。単純な動きですが、スケール練習でコツを掴むと楽譜にも応用できます。
楽譜は左右が動き回りますのでスケール練習でコツを掴み楽譜を弾きましょう。
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第228回 マンドリン スケール練習でポジションを覚える
楽譜をなかなか弾けない、ポジションを覚えられない・・・こういう悩みはスケール練習が最適です。
楽譜が弾けない理由に楽譜で音を視認し、マンドリンのポジションを探すことに時間がかかることがあげられます。
楽譜の音がドレミと進行はわかってもマンドリンのどのフレットを押さえて良いのか探してしまうわけです。
全てのフレットから探してしまうので、なかなか弾けないのは当たりますです。
弾く時は、どのフレットを押さえるか、あらかじめ絞り込みができると弾きやすくなります。どうやって絞り込むか・・・それがスケール練習です。
マンドリンのスケールは形が決まっています。
ドから始まるスケールで各弦を4つのフレットを押さえるとすると4弦がドからファ、3弦がソからド、2弦がレからソ、1弦がラからドです。
4弦はド、レ、ミの音程が2つのフレット、ミからファは1つのフレットの間隔です。3弦も同じ間隔です。
2弦は、ミからファが1つのフレットです。前提はドのメジャースケールです。
このスケールの間隔は、4弦のどの音から始めても変わりません。
このことを覚えておくと、楽譜のKEYを確認したら、どのスケールを使用するかわかります。そうするとポジションも見えてきます。
楽譜を弾きやすくするためにも覚えておきましょう。
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第227回 マンドリン 演奏記号のアダージョと書いてあればゆっくり弾く
楽譜には、演奏記号が多数書いて、奏者を正しい演奏に導いています。
わからない演奏記号も多数ありますね。自分もそうです・・・
わかりやすい演奏記号は、速度標語ですね。Largo、Adagio、Lento、・・・だんだん速くなり、Prestoが最も速いです。
マンドリン独奏曲、オーケストラどちらも必ず書いていますので、馴染みがあると思います。AdagioからAndanteは頻度も高いですね。
そのなかで、Adagioと書いてあれば、ゆっくり弾きます。
ゆっくりの目安は、メトロノームに70前後で書いています。ただし、弾いたら速いと感じる奏者も多いと思います。
上の楽譜もAdagioですが、楽譜の雰囲気、前後のバリエーションから70くらいで弾くと速すぎます。
「ゆっくり」は、楽譜の雰囲気や前後の速さを考えて弾きます。
上の楽譜を弾いているところを動画にしてYouTubeにアップしました。
マンドリン独奏曲なら、奏者の判断によりますので、Adagioのテンポを曲の雰囲気などから設定しましょう。
Adagioは、力強さを感じるフレーズに多い印象があります。あくまでも印象ですが、音量の変化は小さく力強く弾くことが多く、そういう場合は、かなりゆっくりでも曲全体の雰囲気は壊れないです。
このようなことを考えてAdagioを弾きましょう。
第226回 マンドリン 弾き始めの力みを解消する方法
弾き始めは、力んでいるから思うように弾けません。冬は余計にそうですね。
筋肉が硬くなっているためですが、マンドリンはトレモロがあるから筋肉が硬いのは致命的です。
練習では事前に基礎練習してから楽譜を弾きますので問題ないですが、本番のステージでは事前練習がない場合もあります。
力みを解消する方法を知っておく必要があります。
とはいえですが、力みを完全に解消する方法はありません。それらしく弾く方法ならあります。
力みを解消するため、いきなり右腕のストロークを大ぶりにする奏者がいますが、これはやめておきましょう。何もよいことがありません。
大ぶりとは逆に回転数を下げて弾きます。ピッキングよりも少し回転数を上げる程度で十分です。右手のストロークは、小幅にします。回転数を下げれば、ストロークの幅は自然に下がるので、回転数を下げることに注力します。
手首が柔らかくなってきたなと思ったら、回転数を上げてみましょう。
注意したいのは、フォルテで始まる楽譜です。回転数を下げても力んでしまいます。選曲ができればフォルテで始まる曲は避けましょう。2、3番目に弾くようにします。
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第225回 マンドリン スラーを音を切らないようにして弾く
楽譜には、スラーが多く出てきます。
メロディを弾くうえで重要な音楽記号です。マンドリン独奏曲は、スラーを守らないとメロディが切れるため、聴く側に伝わりません。
スラーを弾く練習が必要です。
スラーを弾く練習は、左右をわけて考えます。
左手は、フレットから指を離さないようにします。とはいえポジション移動では指が離れますので、短距離で移動するようにします。そのためには、指をわずかに浮かせる程度でポジション移動します。
フレットから音が離れるすぎると音が切れてしまうので注意しましょう。
右手はスラーを弾いている間、止めないようにして弾きます。
右手を止めないようにするには、トレモロの回転数です。回転数を上げすぎと右手のコントロールが効かなくなり、止まりやすくなります。
右手を常にコントロールできるように、程々の回転数でトレモロします。16部音符を弾くよりも少し回転数を上げるくらいがちょうど良いです。回転数を下げると止まらないようにコントロールすることができます。
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第224回 マンドリンの練習 ピアノはフォルテよりも難しい
ピアノの練習は必要か?
マンドリンを弾き始めて数年間は、ピアノは簡単と思って練習をしたことありませんでした。
レッスンに通い始めてから、ピアノを弾いたら、「おれ、トレモロじゃないから」と言われ、回転数を下げて16部音符をピッキングしているようなトレモロでした。
ピアノの練習の必要性に気がついたわけです。
ピアノをトレモロで弾く場合、回転数を変えないようにします。フォルテでもピアノでも回転数は同じが前提です。
ピックのコントロールでピアノやフォルテを弾きます。
どうやって弾くか・・・というと・・・
- ピックで弦をこするくらいの浅さでダウンアップ
- ピックを握りしめない、ピックと指の間に隙間をもたせる。
以上の2点を守りトレモロするとピアノが弾けます。
ピックと弦の接触面積が小さくなるほど音量は小さくなります。擦るくらいなら音はでません。
ピックと指に隙間があるとピックが弦に負けるため、ピッキングのアタック音が小さくなります。柔らかい音が出ると同時に音も小さくなります。
このことを守って練習します。
練習する様子をYouTubeにアップしました。ご視聴いただければ幸いです。チャンネル登録をお願いします。
第223回 マンドリン 休符が長く隙間は短くして弾く
マンドリンの楽譜は、休符とスラーが数多く出てきます。
音符を弾くことに比べると休むことは軽視されがちです。軽視されるとは、休符が短くなり、スラーとスラーの間にある隙間が長くなることです。
休符が短くなるのは、音がなくなることを嫌がるためと思われます(奏者によりますが)。演奏が止まってしまうことになるため、休符の長さが短くなりがちです。
隙間は、次のフレーズを弾くときにタイミングを合わすため長くなることが多いです。左手を動かすので、隙間をなくすくらいに弾くくらいが、ちょうど良い隙間になります。
休符は長さが指定されていますので、長さの分だけ休む必要があります。
感覚で弾くと短くなるので、数えるのが良いですが、写真の楽譜のように音が詰まっているとそういう余裕もありません。
このため、演奏をスパッと終わらせる覚悟で休符をとりましょう。
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第222回 マンドリン デュオ奏法の前に移弦ができなければならない
マンドリンの移弦は、ミストーンがでやすいです。
ピックを移動する際に弦に当たるからです。
移弦は、2種類あります。
- ピックを少し浮かせて弦から弦に移動する。
- ピックを垂直に上下し弦から弦に移動する。
垂直に移動する移弦は、前後の弦しか移れないため、少し浮かせて移動する移弦が基本です。弦をまたいで移動することができます。
移弦は、移動前の弦をアップで弾いて、移動先の弦をダウンで弾きます。
移弦の練習は、開放弦だけで練習できます。フレットを押さえると弦が沈みますので、開放弦の方が移弦しにくいです。
そういうことから、開放弦を使った練習が効果できます。ひたすら弦から弦へ移動する練習で十分に効果がでます。
慣れたらスケールで練習します。左手が加わりますが、スケールなら練習しやすいです。弦を移動する音から音へのトレモロを重点的に練習します。
以上のことをYouTubeにアップしましたので、ご視聴いただければ幸いです。チャンネル登録をお願いします。
第221回 マンドリン 弾きやすいポジションで弾く
マンドリンは、ブリッジ側とネック側では弾きやすさも違います。
奏者それぞれで体格は違いますが、ブリッジ側の方が弾きやすいのが一般的です。ブリッジ側は、弦と胴に高さがあり、ピックが胴に当たることもないし、右手を無理なく添えることができるためです。
ただし、音の好みは奏者それぞれですので弾きやすさ、音質で弾きたいポジションを探っていきましょう。
マンドリンのネック側は丸みのある音が出ますが、ピックがネックにあたるため弾きにくいと言えます。
ブリッジ側は音が尖りますが、音量のコントロールがやりやすいです。
楽譜をネック側とブリッジ側で弾いて聴き比べるとわかると思います。
ポジションの選択は、正解がないので、自分の好みで選択しましょう。
選択するうえで参考にしていただければとYouTubeに投稿しました。チャンネル登録をお願いします。