マンドリンを弾く技術士

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第4回【更新】 技術士二次試験受験申込書の書き方

更新日:2020年3月22日

 

 既に受験勉強を始めている受験者の方が多いと思います。4月に近づいてきて、そろそろ受験申込書を考える必要があります。

 いったん受験勉強を中断することになりますが、必ず必要になりますので、受験申込書を入手したら、さっさと書いて申し込みをしましょう。

 第4回は4月に配布される二次試験受験申込書の書き方を説明します。

 受験申込書は、申込書ではなく受験するための審査です。受験申込書から二次試験がスタートしますので、考えて書く必要があります。

 このあたりのことを説明します。

 

 

受験申込書と実務経験証明書について

 4月1日から受験申込書が日本技術士会から配布されます。2020年度は4月1日から4月20日の期間で配布されます。日本技術士会のホームページから入手できます。

 受験申込書は2枚あります。2019年度の受験申込書ですが、2020年度も様式は変わらないと予想します。

 左側は、勤務先や氏名など受験者本人の情報を記載します。他の資格の受験申込書と同じようなものです。記入要領のとおりに記載すれば問題ありません。

 右側は、実務経験を記載します。ここが最初の審査と口頭試験に使われます。口頭試験の審査の材料に使われるため、口頭試験を受けるつもりで書く必要があります。

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受験申込書の書き方

 受験申込書は、記載に迷うことはないと思います。ただし、口頭試験で聞かれることもありますので、記載には注意が必要です。

 基本的には案内に記載のルールがありますので、そのとおり書けば良いです。受験資格は注意しましょう。一次試験を合格した方なら一次試験合格証を確認し合格番号と合格年月日を記載します。

 技術士補の受験者は、登録番号と登録年月日を記載します。

 写真と受験手数料を忘れないように注意しましょう。写真はサイズ(4.5×3.5cm)と出願6ヶ月前に撮影したことに注意しましょう。自分が写真を撮影したときは確かパスポートサイズで撮影し、若干切りました。サイズの写真がなかったです。

 受験地は、希望する受験地を記載します。現住所の近くじゃないといけない縛りはありませんので、受験当日に受験可能な場所を記載します。

 技術部門と選択科目は間違うことはないと思いますが、案内を確認して書きましょう。専門とする事項は、案内に記載のある選択科目の内容または同程度の事項を記載します。専門とする事項は、口頭試験で聞かれることもあります。「専門とする事項について、実務経験と関連して説明してください」といったことを聞かれることがありますので、答えれる専門とする事項を記載した方が良いです。同程度の事項を記載すると「この専門とする事項はなんですか?」と質問がくる可能性があります。案内から選択した専門とする事項ならスルーされることが多いです。答えれるなら良いですが、できれば案内から専門とする事項を選択した方が無難です。

 

実務経験申込書の書き方

 勤務先から受験する例で説明します。

 書く前に受験者本人がこれまでに経験した業務を棚卸しをします。受験者は、業務内容の詳細を書く業務を経験しているため、平均年齢が高いです。このため、業務経験が豊富な方が多く実務経験に書ききれない受験者が多いと思います。全ての業務を書く必要はなく、業務内容の詳細の業務と代表的な業務を書けば良いです。従事経験は、空白期間がないように記載します。代表的な業務から外した業務の従事経験は、他の業務にまとめても良いです。

 詳細の欄にどれからの業務に○を記載します。○を記載した業務は、業務内容の詳細に記載します。

 口頭試験の試験官は、この業務内容の詳細を確認して質問します。業務内容の詳細は、技術士にふさわしいと思わせることを書きます。

 技術士にふさわしいとは? 技術士法の第2条の定義にあります。

【抜粋】

 科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務を行うもの

 

 業務内容の詳細は、「計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務」を書く必要があります。全てを書く必要はありませんが、専門的応用能力を必要とする業務について、計画や研究したことを記載します。

 以下、例です。

  • なになについて、計画した。
  • なになについて、設計し試験した。
  • 試験した結果、現場に展開可能と評価した。

 もう少し補って具体化したうえで「計画した」や「設計した」を順に記載すれば良いです。ポイントは、以下のとおりです。

  • 専門的応用能力を必要とする業務であること。
  • 計画、研究や設計など読んで一眼でわかること。

 専門的応用能力とは何か? と考えさせられますが、専門的とは受験申込書の「専門とする事項」に関係することです。ここで、専門家だと試験官から認識されます。「専門とする事項」は業務内容の詳細と関係することを書いた方が良いということです。

 応用能力とは、計画や研究、設計など第2条の定義の項目を駆使する必要がある業務と考えてください。未解決な業務に計画や試験を行い解決したことを書くわけです。既に解決していれば応用能力とは言い難いです。このことは試験官が質問してきます。

 720字以内と限られていますので、詳細に書くことはできません。計画や設計などの項目を主語+述語で書けばすぐに埋まってしまいます。理由を詳しく書かず(省略しても良い)にわかりやすく、ある程度空白を入れて書けば見やすくなります。真っ黒にならないように注意しましょう。試験官からの印象が悪くなりますので・・・

 書いたことは口頭試験の質問になりますので、何も見なくて説明が可能な業務経験を選択した方が良いです。ちょっと応用の質問があっても答えられるからです。

 

注意事項

  • 受験申込書の提出期限のギリギリに提出することはやめ、余裕を持って提出しましょう。不備があると日本技術士会から返却されます。返却されても申込期間は変わりません。不備があって返却された場合、書き直してしまうと間に合わないことがあります(実際にそういう事例もあります)。このため、余裕を持って手続きをすることが大事です。
  • 提出日の記載忘れが多いので、提出前にチェックしましょう。
  • 記載する前に案内を読んでおきます。記載のルールが変わることもありますので、事前によく確認しておきます。
  • 顔写真の入手や受験手数料の支払いは早くしましょう。

 

 案内を読んで、記載例やここで書いたことを守っていただければ受験申込書と実務経験証明書は書けます。4月から受験申込書の配布が始まりますので、今から書く準備をすれば、4月になって慌てることはありません。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。