マンドリンを弾く技術士

マンドリン独奏曲やマンドリンの弾き方、技術士、本などのブログです。

第22回 マンドリンはどのピックが使いやすいか?

第22回は、マンドリンのピックについてです。

マンドリンのピックも種類が増えてきました。以前はベッコウだけだったんですが、今はプラスチックやナイロン製が種類になってきました。

種類が増えたピック・・・どのピックが手に馴染み弾きやすいか試してみました。

 

 

同じフレーズでピックを変えて試してみる動画


【マンドリン雑学】ピックの種類が多いが、どのピックが良いか試してみた

いろいろとあるピックを弾き試して音色の違いと使いやすさを試してみた動画です。

試してみたピックは以下のとおりです。

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左からK-LICKS、久保田、川口、マリオネット、ナイロン製が2種類です。

K-LICKS、久保田、川口、マリオネットはプラスチック製のピックです。今はプラスチックが主流ですね。 

K-LICKSのピック

自分が使っているピックです。

以前は、川口ピックを使っていましたが、発売中止になったため、K-LICKSに変えました。川口ピックもK-LICKSで製造しているようです。川口ピックの製造中止によって、代わりに製作されたような気もしますが、事実はよくわかりません。

このピックが基準として考えます。

ピックの特徴として、滑り止め加工はありませんが、手によく馴染みます。演奏中に滑ったことがありません。音もよく使いやすさも十分です。

007の最も薄い厚さを使用しています。始めは008でしたが、トレモロのしやすさから007に落ち着きました。

 

久保田ピック

指揮者として有名な久保田さんによるピックです。

使用している奏者をあまり見ませんが、評判の良いピックです。発売されているマンドリンショップが限られているのかわかりませんが、どこにも売っているわけではないようです。広島では売っていません。

ピックの特徴として、大きめのサイズと滑り止め加工がされています。カラーバリエーションは白だけだったと思います。

弾いてみるとトレモロの粒が揃って、良い音がするなと思いました。滑り止め加工のおかげで、手に馴染みやすいことも良いです。

やや厚みがありますが、気になりませんでした。久保田ピックをメインのピックにしても良いかと思いましたが、入手が困難かもしれません。

 

川口ピック

ほとんどのマンドリン奏者が愛用したのではないかと思わせるピックです。

マンドリンを弾く川口先生だけあって、奏者の弾きやすさを追求されています。バリエーションの多さ、滑り止め加工が特徴です。

久保田ピックよりも早く採用したのかわかりませんが、滑り止め加工は感動ものでしたね。3種類の厚みと硬さの2種類の硬さの違いがあり、マンドラやマンドチェロの奏者でも使用できます。

製作中止が決まった時に買いに走った奏者も多かったと聞きましたが、最近になって製作が再開されました。今後は入手に困ることはないはずです。

弾いてみると、トレモロの粒が揃っているし、滑り止め加工で安心できますね。使用したのは、最も柔らかく薄いタイプのものです。

K-LICKSや久保田ピックとは好みの違いだと思います。音と自分の使いやすさで選べば良いのかなと思いました。

 以前は、ベッコウ製のピックが主流で、今も売ってはいます。最近のベッコウ製はわかりませんが、川口ピックが発売される前のベッコウ製は高くて曲がったピックでした。真っ直ぐなピックを探すのが大変で、手に入らなかったことを覚えています。

そんなタイミングで川口ピックが発売され、プロの奏者も使い始めたので、マンドリン界では広がっていきました。

自分も飛びついて買いましたけど、使い勝手の良いピックでした。

 

マリオネットのピック

マンドリンポルトガルギターのデュオであるマリオネットによるピックです。

滑り止め加工はありませんが、ピックが大きく使いやすい雰囲気があります。ギターのピックを想像するくらいの大きさです。

滑ってしまうことを懸念していましたが、手に持った感触はよく手に馴染む感じでした。ピックが大きい分、手へのホールド感があります。

試して弾いてみると・・・音色も良いです。小さなピックだと安定感を欠き、トレモロの粒が揃わないことがありますが、粒の揃い加減も良いです。川口ピックや久保田ピックにも引けをとらない良さでした。

このピックもメインのピックに使っても良いと思います。

 

ナイロン製のピック

製作しているメーカーがわからないナイロン製のピックです。

100円もしなかったと思います。安かったので、買ってみました。これもマンドリン専用です。

ナイロンはプラスチックの一種ですが、区別されています。ギターのピックの経験からプラスチックよりも柔らかい印象があります。薄いピックよりも少し厚みがあるピックを選ぶ方が良いのかなと思いましたが、007のピックを選びました。比較するには条件を合わせるためです。

音質は明らかに違います。弾いてすぐにわかりました。ナイロン の柔らかさが影響していると思います。厚みがあるとプラスチックの音に近づくかもしれませんが、この厚みだと使わない方が良いなと思いました。

短時間なので、なんとも言えませんが、汗があると滑りそうです。ピックも小さいから余計にそう感じるかもしれません。ピックがマリオネットなみに大きければ滑りにくくなりそうですが・・・

 

結局、どのピックを使えば良いか?

ここまで試しておいてなんなんですが、自分の好みで選んでも良いと思います。

ただし、選ぶのは、K-LICKS、久保田、川口、マリオネットが選択肢です。この中から選べば、本番のステージで良い音色のトレモロを出してくれます。

自分が住んでいる広島では、K-LICKSは手に入りやすいですが、久保田、川口、マリオネットは売っていません。川口はあるかもしれません。

久保田とマリオネットは見ないピックなので、売っていれば買って試してみると良いと思います。

使い勝手の良さがわかるかと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。