マンドリンを弾く技術士

マンドリン独奏曲やマンドリンの弾き方、技術士、本などのブログです。

第21回 マンドリン独奏曲 アリア と変奏曲第2番 マンドリン独奏コンクールの課題曲だった曲

第21回は、マンドリン独奏曲の「アリア と変奏曲第2番」を取り上げます。日本マンドリン独奏コンクールの課題曲に選出された独奏曲でもあります。課題曲のため、独奏曲のなかではですが、それほど難易度が高くないため、多くの奏者が弾いています。

自分も若い時にマンドリンに出会って成長が早ければ独奏コンクールにでたかったなぁ・・・と思ってしまいますが。

そこはおいといて、「アリア と変奏曲第2番」を説明します。

 

 

アリア と変奏曲第2番の演奏

自分が演奏した動画です。早く弾ける奏者なら4分台で弾けますが、自分は6分近くかけて弾きました。早く弾くのは苦手ですので・・・


【マンドリン独奏】アリアと変奏第2番 Aria variata

曲全体は、ピッキングで弾くシングルノートの割合が多いです。デュオ奏法は一部だけですので、マンドリンオーケストラからマンドリン独奏にチャレンジする奏者など独奏に始めて挑戦するには適している曲です。

おそらく基礎的なテクニックで弾けるので、マンドリン独奏コンクールの課題曲に選出されたのだと思います。

自分が弾いて印象に残ったのは、序盤に出てくるシンプルなメロディですね。初見でも弾けるレベルですが、ピッキングばかりの曲の中で、際立っているなと思いました。ここのメロディを聴いて挑戦した奏者もいるようです。

第2番とあるように第1番の楽譜もあるようです。自分は見たことがないし、弾いたことも聴いたこともありません。第2番と全く異なる曲らしいですが、どんな曲なのか聴いてはみたいですね。弾けそうなら楽譜を手に入れたいですね。

変奏曲とは、主題が様々に変奏されていく様式です。最初にテーマがあり、その後にバリエーションが展開されていきます。様々にバリエーションが発展していきますので、曲が長くなりがちです。

今年、演奏する中野二郎作品の「美しき我が子や何処」も長い曲です。以下の過去記事に書いています。

hiromandolin.hatenablog.com

アリア と変奏曲第2番は、A3で1枚の楽譜ですので、それほどバリエーションがあるわけではないです。

ひょっとしたら、第1番にテーマがあり、第2番はバリエーションなのかもしれません。何かで演奏することがあれば、そこらへんのことも調べておきたいですね。独奏曲の背景を知ると練習のやりがいも出てきます。

 

演奏した経緯

避けて通れない独奏曲だなと思いました。

大袈裟ではないですが、作曲者はカルロ・ムニエルと言います。楽譜では、C・ムニエルと書かれていることが多いです。

マンドリンの祖とも復興の祖とも呼ばれ、マンドリンの地位を向上させた作曲家です。マンドリン界への貢献度が高く、独奏(オーケストラでもですが)するなら、弾かなければならないと思いました。

ムニエル奏法といわれる奏法もあり、作曲家の範疇に治らなかった人物ですね。300以上の作品を残しており、今でも多くの奏者に演奏されています。どうやらマンドリンとギターのデュオの楽譜が最も多かったようです。

マンドリン独奏曲では、「愛の唄」や「奇想曲」があります。「愛の唄」は多くの奏者が弾いています。自分も弾いたことがあります。アリア と変奏曲第2番よりも難しかったと記憶しています。ポジションが取りにくかったですね。

そんなマンドリンへ大きな貢献をした方が書いた曲ですので、弾いてみたいと思っていました。ある日のレッスンで、先生からこの曲に挑戦したらいいよ と渡されたのが、「アリア と変奏曲第2番」でした。楽譜の左隅には、「マンドリン独奏コンクール課題曲」と・・・まさか独奏コンクールに挑戦しろの意味か!? と焦りましたが、そこは関係なく、レベルアップにいいということでした。

楽譜を見た第一印象は、それほど難しそうには思えなかったため、確かにレベルアップには良い楽譜かなと思いました。

 

練習について

デュオ奏法が少ない分、マンドリンオーケストラの感覚で弾くことができました。リズムをとるまでは・・・

ある程度、弾けるようになってから、先生に披露すると「テンポが遅い」とダメだしされました。早く弾く必要のある曲だったわけです。ゆっくりじゃないだろうな とはわかりきったことでしたが・・・

テンポをあげる曲は、ゆっくりとポジションを覚えるように弾くのが良いです。楽譜とポジションが一致していれば楽譜をみていればいいですが、楽譜をみながら弾くと違うポジションを弾いてしまいます。

初見ができる人は、楽譜を見ながらポジションを確認せずとも弾くことができます。こういう奏者がうらやましいです。

そこはおいといて、とにかく覚えるつもりで指がもつれるようなテンポが落ちてしまうフレーズは繰り返し練習しました。

そこそこ弾けるようになって、もう一度披露するとまぁまぁだと言われました。少しはレベルアップしたようで嬉しかったことを覚えています。

その後も弾きこんでいき、翌年の演奏会の選曲の候補に考えましたが、選んだのは「星空」でした。カラーチェ の作品です。

アリア と変奏曲第2番は前年に演奏されたらしかったので、違う曲を選んだ方が良いだとうと思いました。メロディは星空の方が好きだったということもありますが・・・

「星空」は過去に記事にしましたので、参考までに以下に示します。

 第1回目の記事だったんですね・・・

hiromandolin.hatenablog.com

 

最後に

日本マンドリン独奏コンクールの課題曲に選曲されただけのある曲だと思いました。

独奏を演奏するには弾いておかなければならない曲です。この曲を弾いてマンドリンの祖と言えるムニエルの功労のことを知ったことも大きかったと思います。

今後、独奏をするうえで、どこかでアリア と変奏曲第2番を弾くこともあるかもしれません。今はないと言えますが・・・

その日のために自分自身をレベルアップしたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。