第5回 マンドリン独奏曲「トロイメライ Träumerei」
原曲は、ロベルト・シューマンの子供の情景の第7曲ですね。ピアノの代表曲であり、超が付くほど有名曲のため、マンドリン奏者もほとんどの人がきいたことあると思います。マンドリン以外の演奏だと思いますが。
とは言ってもマンドリンオーケストラでも弾かれるので、オーケストラで弾いた事ある奏者の方はいるかと思います。
マンドリン独奏曲のトロイメライ
早速、聴いてみましょう。自分が演奏しています。
マンドリンで弾くトロイメライ Traumerei played by mandolin
A4で1枚の楽譜ですので、実質3分程度で演奏が終わります。同じメロディが繰り返されるため、メインフレーズが弾けるようになると習得も早くなります。
初めてマンドリンソロに挑戦するのにうってつけの作品です。
マンドリンのトロイメライの解説
マンドリンソロ
マンドリンソロのトロイメライは複数の楽譜が出版されています。楽譜ごとに難易度もバラバラです。動画で弾いたトロイメライは簡単な楽譜です。師事する先生から、最初に渡されたのは難しい楽譜でした。先生から「ごめん、楽譜間違えた」と言われ動画で弾いた楽譜をいただきました。
簡単か難しいかは伴奏のアレンジによると思います。キーが異なってもメロディは難易度に関係なく、同じなためです。
こちらが動画で弾いた楽譜です。
絶版された楽譜らしいです。伴奏がシンプルですね。アンダンテの指定ですが、テンポに拘らずにゆっくり弾けば十分に雰囲気が出ると思います。
同じメロディが繰り返されて、a tempoの下の段で厚みが出て盛り上がります。アレンジもシンプルなので、繰り返し練習すると覚えられると思います。
別のトロイメライの楽譜もあって、上の楽譜と若干違う程度から難易度が上がる楽譜があります。手元にありませんが、先生に返した楽譜はコードが多くてポジションが取りにくかった記憶があります。
難易度は編曲者によりますので、クラシックの編曲ものを弾くときは簡単な楽譜を探すのが良いと思います。
マンドリンオーケストラ
マンドリンオーケストラにも編曲されて、弾かれています。自分は会場で聴いたことないですが、YouTubeで検索するとありますね。
3分間程度の短く、決まったメロディが繰り返されますので、オーケストラよりもソロ向きなのかなと思いますが、迫力あるマンドリンオーケストラで聴くのも良いなと感じました。同じメロディが繰り返されますので、編曲家は苦労するんだろと思いますが・・・
トロイメライの演奏のきっかけ
マンドリンソロで最初に弾いたのが「夜の鐘」でしたが、次に何を弾くか・・・と考えていました。マンドリンソロの曲をほとんど知りませんでしたので、先生に相談しましたら、トロイメライを教えてくれました。
先生も練習しやすく習得しやすいと考えたようです。マンドリンソロを始めた頃はA4で楽譜1枚程度におさまる曲を練習していました。トロイメライはその一つでした。
当時は、先生の教室の発表会に参加しないかと言われ、トロイメライを弾くことも考えましたが、実力不足を理由に参加しませんでした。振り返ってみると参加しとけばもっと場数を踏めたのになと思いましたが、当時はそこまで考えていませんでした。
トロイメライは、練習だけで終わってしまった曲ですが、先生から昔、練習した曲を弾き直すと良いよと言われ、録音してYouTubeにアップしてみました。
様々なアレンジのバージョンがありますので、弾き比べてみるのも良いのかもしれません。他のバージョンの楽譜は持っていませんが・・・
トロイメライの練習方法
同じメロディの繰り返しですので、最初から練習しました。伴奏が変化していきますので、メロディを確認しながら伴奏の動きを確認します。
デュオ奏法が慣れないうちは、メロディと伴奏を別々に練習するのが良いです。別々に弾くとメロディ、伴奏の両方の動きがわかるので、効果があります。注意するのはデュオ奏法で弾くときとポジションを合わせることです。メロディと伴奏を別々に弾くときでもデュオ奏法でもポジションが同じにしておけばデュオ奏法に移行しやすくなります。メロディと伴奏が別々にポジションを取るとデュオ奏法にいく際にポジションを取り直さないといけなくなります。
このあたりに気をつけて練習すると良いと思います。
デュオ奏法に慣れていけば弾けるようになるのも早いと思います。弾けてきたら、録音してみてメロディと伴奏がそれぞれ弾けているか確認します。メロディならスラーが守られているか、伴奏ならリズムが正しいかの視点で確認すると判断しやすいです。
トロイメライとはどんな曲か?
自分も詳しくないですが、トロイメライについて簡単に解説します。
Wikipediaで書いてある程度しか知りませんので、Wikipediaの「子供の情景」を見てもらってもと思います。
ロベルト・シューマンが作曲した「子供の情景」の第7曲目です。「子供の情景」はアルバムのイメージで13曲から構成されています。この13曲は、拍子、キーがバラバラで曲どおしのつながりはないような気がします(子供の情景ですから何らかの統一のテーマはあるかもしれませんが、そこまでわかりませんでした)。
トロイメライ以外では第1曲目の「見知らぬ国と人々について」は知っていました。広島から岡山経由で松江に行く時にJR西日本の「やくも」に乗りますが、車内で流れています(Wikipediaでも書いています)。
マンドリンではトロイメライ以外では聴いたことないですが、どれかの楽譜があるんだろうと思います。「見知らぬ国と人々について」は弾いてみたくなりますけどね。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます。
難しい曲ではないので、マンドリンソロに挑戦したいと考えている奏者の方なら、ぜひ最初に挑戦してほしい曲です。
弾けばきっと満足し、また弾きたくなる曲だと思います。
以上で終わります。