マンドリンを弾く技術士

マンドリン独奏曲やマンドリンの弾き方、技術士、本などのブログです。

第2回 マンドリン のチューニング

マンドリン を弾く技術士ことhiromandolinです。

マンドリンのチューニング方法を紹介します。マンドリンというか弦楽器の最初に行う作業です。演奏テクニックじゃないですが、マンドリンにとって一番重要なことです。

 

 

音叉とハーモニクスによるチューニング

マンドリンは楽器ですので、チューニングが必要です。チューニングとは音に合わせることですね。ドの音がなるフレットを左手で押さえて弦を叩くとドの音がなります。当たり前ですが、正しく音がなるようにすることがチューニングです。

 

ハーモニクスと音叉を使うチューニング方法です。

 最初に動画を参照お願いします。

 


マンドリンのチューニング

 

今更、音叉? と思うかもしれませんが、耳を鍛えるには音叉がいいですよ。ハーモニクスも併用するので音感も鍛えられます。

 

チューニング方法

音叉でA弦を合わせる

最初に音叉で2弦開放のA弦を合わせます。使う音叉は442Hzです。440Hzでも良いですが、442Hzが一般的なようです。楽団によって440Hzを使っていますので、楽団に所属していれば楽団のチューニングのルールに従えば良いと思います。

チューナーを膝に叩き発する音とマンドリンの2弦の音を合わせます。ピタッと合えば音がシンクロします。

 

1弦E音を合わせる

ここからがハーモニクスで合わせて行きます。

A弦7フレットのE音に軽く指を乗せてピッキングするとE音がポーンと響きます。これがハーモニクスです。A弦のE音がなったままE弦の12フレットのE音をハーモニクスで鳴らします。ハーモニクスがシンクロするとチューニングが合っていることになります。間違えるとE弦を緩めるか締めるかします。またハーモニクス音を鳴らして音が合っているか確認します。

1弦E音と2弦E音では1オクターブ違いますので、慣れるまで苦労しますが、繰り返すと慣れてきます。

 

3弦D音を合わせる

チューニング方法は同じくハーモニクスで合わせます。

3弦7フレットのA音を鳴らします。このA音を聞きながら、2弦12フレットA音をハーモニクスで鳴らします。合わせ方は1弦E音と同じです。ハーモニクス音が合うまで続けます。

 

4弦G音を合わせる

4弦7フレットのD音を鳴らし、3弦12フレットのD音をハーモニクスで鳴らし合わせます。3弦D音と同じ方法でチューニングします。

左手を離してもハーモニクス音が響くことを利用したチューニング方法です。

 

音叉を使うメリット、デメリット

音叉を使うと合っているかどうかは自分の耳に頼ることになるので、音感が向上することがメリットです。ハーモニクスを聴きながら合わせるので、2つの音を比べて聞くことになるので、演奏能力も向上します。この2つがメリットです。

デメリットもあります。時間がかかることです。チューナー使えば長くても2分あればチューニングが完了しますけど、音叉にハーモニクス使うと3分以上かかります

 音叉とハーモニクスのチューニングは、チューニングの他に耳を鍛えたいと思ったらやってみると良いと思います。

 

音叉について

音叉は主に440Hzと442Hzが売っています。楽器屋さんでは440Hzの方が多いです。マンドリンでは442Hzの方が使われています。練習では440Hzでも良いですが、できれば本番で使うHzと合わせた方が良いです。

わずか2Hzの違いはすぐにわかります。442Hzがルールの楽団で440Hzでチューニングしたマンドリンを使用するとすぐに指摘されます。自分は先生から指摘されました。さすがと納得しました。音感が良ければすぐにわかるのだと思います。自分は違和感を感じるくらいですね。これでも十分かもしれません。

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ハーモニクスについて

ギターでは頻度がそれなりにあるテクニックですが、マンドリンではあまり出てこないテクニックです。オーケストラの曲では聴いたことがありません。

マンドリン独奏曲では、ハーモニクスを効果的に使った曲があります。「夜の鐘」です。こんな曲です。


マンドリンソロの練習 ハーモニクスから「夜の鐘」へ

自分が演奏した独奏曲です。

イントロにハーモニクスを使用しており、印象に残る独奏曲です。曲の解説は別の記事にします。

 

チューナーのメリットとデメリットについて

マンドリンに限らず弦楽器ではチューナーで合わせていますね。小さくクリップタイプが人気ありますね。自分もこのチューナーを使っています。最近は音叉の利用頻度も少なくなりましたね・・・

メリットは、使いやすさとチューニング作業が素早いことです。

使いやすさとは、ネックに挟み込んで使用できることですね。本番でもチューナーを付けて曲と曲の合間に素早く合わせることができます。

音が合っているかどうかは数字や針で確認できます。視覚で確認できるので正確そうに見えます。ここら辺が時間短縮できることです。

 デメリットは、音が正確なのか把握できないことです。視覚で確認できるので音がずれていても聴いていないことがあります。チューナーのセットがマンドリンのネックからわずかにずれていて、それに気がつかずチューニングがずれていることがあります。この場合、チューナーのマイクがマンドリン以外の音を拾ってしまいます。セットが正確なら音がずれることはないと思いますが、聴覚ではなく視覚にたよってしまうことがあることに注意した方が良いです。

 

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どのチューニング方法が良いのか?

上記で書きましたが、目的によって使い分ければ良いと思います。音感を鍛えたければ音叉を使用し、素早く合わせたいならチューナーが良いです。

ただし、チューナーも決して正確とは言えないこともありますので、注意が必要です。オーケストラなら他のマンドリンの音と比較したりして正確かどうか確認した方が良いです。

 

 音叉とハーモニクスを使ったチューニング方法は、先生から教わりました。当時は音叉を使用していて、音叉を使うならハーモニクスで合わせた方が良いとアドバイスをもらいました。今でもこの方法でチューニングすることがありますが、この方法もマスターしておけばチューナーがなくても何とかなるなかなぁ と思いました。

 

これで終わりです。最後まで読んでいただきありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。