第72回 マンドリン演奏 弦に負けて優しい音を弾こう!!
マンドリンに限らず弦楽器は、力技で弾いてしまうことがあります。フォルテシモにアクセントをつける場合など、力を入れた方が良い演奏もありますが、原則は脱力して弾いた方が聴き手は聞きやすく満足します。
脱力するには、弦に負ける、負けるが勝ちの演奏です。このことを説明します。
弦に負けるとは、弦を撫でるように弾くことです。
これだけだと意味不明ですが、ピックが弦に当たるタイミングでピックで弦を弾こうとせずに弦にピックが弾かれるように弾くと脱力ができます。
ピックで強引に弾くと大きな音になりますが、綺麗な音とは言えません。汚く聴こえます。コードを弾くとわかりやすいですが、強引にコードを弾くと構成音が混ざり不快な音に聴こえます。弦に負けると構成音の一つ一つが立ち、聴こえます。ノイズが入らないためです。
練習は、開放弦をコードトレモロすると良いです。左手は使わずに右手で1〜4弦をトレモロします。ピックが弦に負けるGからE音が聴こえます。コツは、ピックで弦を撫でるようにひくことです。撫でるように弾くとノイズがはいりません。ただしピックを寝かさないように注意しましょう。
慣れたらスケールを弾きます。コードと同じ要領で弾きます。弦を撫でるように弾きますが、左手が入る分、難しく感じるかもしれません。単音だとピックが弦に勝ってしまうので、力が入ったと思ったら、コードを弾いてコツを確認するのが良いです。また、スケールを練習します。
スケールに慣れたら楽譜を弾いてみます。コードのある曲が良いですがなければ、楽譜なしで適当にコードを繋ぎ合わせて弾くのも良いです。ここは実践に近く練習と理解してください。
最後に独奏曲を弾きます。
コードがある、メロディがあるの独奏曲ですので、これで弦に負けて弾けるようになれば音がやわらかくなります。
動画にすると3分間くらいですので、ぜひ観てください。