第239回 マンドリン 音量だけでも十分な表現はできる
曲の表現を考えると、音楽記号にそって表現することになります。
基本は、音楽記号にそって表現していきますが、聴き手に理解をえられないこともよくあります。かなりの練習時間を費やしても聴き手に伝わらない・・・
細かい表現は必要ですが、最も聴き手にインパクトある表現は、音量です。音量をコントロールできると聴き手にも感動を与えることができます。
音量の表現で効果があるのは、同じフレーズが繰り返されるパターンです。2回繰り返すならば、1回目はメゾフォルテ、2回目はピアノで弾く。逆にピアノ、メゾフォルテの順番も考えられます。
正解はないので、奏者なりにどの表現が良いか探っていきましょう。
ただし、曲全体を見てバランスを取る必要はあります。妙に浮いた感じにならなければ良いです。
YouTubeにアップしましたので、ご視聴いただければ幸いです。
第238回 マンドリン独奏曲の暗譜にチャレンジしてみた
マンドリン独奏は、暗譜が基本です。
ステージでは楽譜を捲ってくれる人がいないためです。そうは言っても無伴奏ならメロディと伴奏があり暗譜の難易度は高くなります。
やみくもに暗譜しようとせずに、構成から考えて暗譜します。
マンドリン独奏曲ならイントロ、テーマ、バリエーションと変奏曲なら、このように展開します。
テーマやバリエーションは、同じメロディが繰り返し出てきます。バリエーションなら、テーマのどこかが展開されています。
このように構成を把握すると暗譜しやすくなります。
トレモロは暗譜しやすいです。メロディが覚えやすいためです。ですが、ピッキングは覚えにくいです。
ピッキングを弾いてもメロディだと認識しにくいです。このためか、覚えにくいです。
独奏曲に限りませんが、指に覚えさせるようにします。ステージの上では真っ白になることもありますので、そういう場合、指が勝手に動くと乗り切ることができます。
ゆっくり弾いて音符の滞在時間を増やすと指がおぼえてくれます。
そうなるように練習しましょう。
挑戦した結果・・・ところどころ覚えていませんでした。
その様子はYouTubeにアップしました。
第237回 マンドリンは定期的にトレモロ練習をしよう
マンドリンはトレモロが最重要といってもいいくらい、使用します。
トレモロは、練習を怠けると落ちてしまうので、定期的に(できれば毎日)練習します。
トレモロは、右手だけで十分です。プロの奏者も右手だけのトレモロ練習をかかさずにしています。
右手だけですので開放弦を使った練習です。
1. コード練習
1から4弦をトレモロします。
コードのトレモロを手首がよく動きます。力みを解消するにはコードをトレモロするのが一番です。
2. 単音練習
他の弦に当たらないように丁寧にトレモロします。
3. 重音練習
1弦と2弦、2弦と3弦など複数の弦の組み合わせで重音でトレモロします。
重音は独奏曲で頻度が高いので、練習する必要があります。
単音と同じく他の弦に当たらないようにトレモロ練習します。
この練習を毎日練習するとトレモロが上達しますので、取り組みましょう。
YouTubeにアップしましたので、ご視聴いただければ幸いです。
第236回 マンドリン 左手のストレッチでムチャなフレーズも弾けるようにする
マンドリン独奏曲には、ムチャなフレーズがあります。
オクターブ以上離れたフレーズが出てきます。メロディと伴奏を同時に弾くため、ムチャなポジションになります。
曲を広げるには、メロディと伴奏が離れるのは仕方ないことです。ですが、演奏する立場も考えてほしいです。
写真のフレーズで説明します。
写真のフレーズは小指で高音を押さえて、人差し指でミ、ファを押さえます。弾くとわかりますが、小指で高音部を押さえたままミやファを押さえると、小指が浮くか人差し指が浮いてしまい弾けません。指の長さも奏者により様々ですので、弾けない奏者も出てきます。
どうやって弾くか・・・右手で左手の小指と人差し指を広げてみます。
いきなり効果はありませんが、続けると広がっていきます。
写真で説明するとうまくできませんので、動画で説明します。
YouTubeをご視聴いただければ幸いです。
第235回 マンドリンの基礎 弦をなでるようにトレモロしてみよう
マンドリンは、ピックで弦をはじく楽器です。ピックが弦に強く当たると大きな音がでますが、綺麗な音かというと・・・綺麗な音とは言えません。
楽譜にはフォルテがありますので、音量重視で弾く・・・迫力は出るが、綺麗な音とは言えない・・・そういうケースも多々ありますが、普通にメゾフォルテやメゾピアノを弾くには綺麗な音で弾きたいですね。
綺麗な音とは、ノイズがない音です。耳障りな音がないため、心地よく聞こえます。そういう音を弾きたいですね。
どうやって弾くか?・・・
ピックで弦を撫でるようにして弾きます。ピックが弦に負けるため、ノイズが出ません。コードをストロークするとよくわかります。
ただし、ピックが寝ないように気をつけましょう。ピックが弦に当たる時は垂直が基本です。当たった後は、ピックが弦に負けるようにして弾きます。ピックが弦を通過した後は垂直に戻ります。
基本的なピッキングですが、できない奏者も多いです。
コードを弾くと垂直から弦に負ける垂直に戻るの動作が確認しやすいです。コードでの弾き方を単弦でも行うイメージです。
ゆっくりからやってみましょう。コツを掴むと継続して続けるようになります。
YouTubeにアップしましたので、ご視聴いただければ幸いです。
第234回 マンドリンの基礎 音楽記号の意味を理解して注意力を上げて演奏しよう
マンドリンに限らずですが、やみくもに練習するだけでは上達しません。
何度も弾けば弾けるようになる・・・手技はあがりますが、楽譜のとおりに弾けているかどうかは別問題です。
リズムが違う、テンポが違う・・・よくあります。
というわけで、効率よく練習しましょう。
効率よくするにはどうすれば良いか?・・・楽譜を理解することです。楽譜には音楽記号が書いてありますので、音楽記号を理解してから練習します。
楽譜を開いたら、音楽記号を確認して意味を楽譜に書きましょう。音楽記号を理解することで演奏中に注意力があがります。
音楽記号を見るとどうやって演奏すれば良いか、イメージが湧いてきます。イメージを基にポジションの取り方、トレモロ、ピッキングする弦が決まりますので、後戻りがなくなり効率よく弾けます。
音楽記号は演奏を上達する重要な要素ですので、勉強しましょう。
YouTubeにアップしましたので、ご視聴いただければ幸いです。
第233回 マンドリンの基礎 左手と右手の役割
マンドリンを弾くには左右の役割分担を知っておく必要があります。
1. 左手
左手は強くポジションを押さえます。
握力が弱いと弦が動き、演奏がぶれるからです。音のビビリがでて、汚い演奏になります。このため、弦がポジションから動かない強さで押さえます。
2. 右手
右手は左手と逆で力まないように弱い力で弾きます。
右手の力が強いと、全ての音がアタック音になります。ピアノがフォルテになりかねないので、右手は脱力して弾きます。
ピックは弱く握ります。握りが弱いとピックのアタックも弱くなります。ピックが親指と人差し指で動きますので、トレモロを続けるには脱力が必要です。弱く握ることで、自然に脱力ができるようになります。
以上の左右の基本を意識して演奏しましょう。
YouTubeにアップしました。
第232回 マンドリン 速度記号は雰囲気の記号でテンポを調整する
マンドリン独奏曲だけじゃないですが、楽譜にはテンポ記号があります。
AndanteやAdagioはよく出てきます。Andanteならメトロノームのテンポで♩=90くらいですけど、90くらいで弾くことはあまりないです。
曲の雰囲気がありますので、雰囲気をだせるテンポで弾きます。
雰囲気は、速度記号に付加されている音楽記号です。Andante nostalgicoとあればnostalgicoが雰囲気です。なめらかにですので、Andanteよりも遅いテンポの方が似合います。
速度記号だけで判断せずに、付加されている音楽記号でテンポを調整しましょう。
YouTubeにアップしましたので、ご視聴いただければ幸いです。
2022年最初のマンドリンレッスンに向けて補習する
あけましておめでとうございます。
コロナで演奏会が2年連続で見送られていますので、2022年こそあればと期待していますが、どうなることやら・・・
12月29日に2021年最後のレッスンが終わり、2022年最初のレッスンが週末に予定されていますので、補習を行います。指摘されそうなことを先回りして練習しておくことです。
1. 跳ねるリズム
最初に言われそうなのが跳ねるように弾くことです。
滅多にないですが、マンドリン独奏曲にはピッキングだけで跳ねるように弾くようなリズムがあります。
跳ねるとは、スライド、休符でリズムを生み出します。
スライドする前の音符を少し長めにとり、スライドで短くします。休符をしっかりとります。するとピッキングが短く締まった感じになります。これが跳ねるような音を生み出します。
2. 5連符のリズム
長いアルペジオのフレーズは4連符と5連符が混ざります。4連符はまぁリズムがあいますが、5連符はリズムが乱れます。奇数は難しいです。
均等に弾けないです。
5連符は最初の3つの音をゆっくり、後の2つを素早く弾くと均等に弾けます。ですが長くなりリズムが乱れます。
均等に弾くには、4連符から5連符のポジション移動を素早くします。素早くすると5連符の頭とピッキングが一致します。一致することで長さがちょうどよくなります。
ということを理解して練習しますが、どうなるやら。
練習の様子をYouTubeにアップしました。
2021年最後のマンドリンレッスンを受講して出された課題と練習
2021年最後のマンドリンレッスンに行ってきました。コロナでステージでの演奏ができない日々ですが、レッスンを受講してレベルアップしています。
課題曲は「主題と変奏曲」です。中野二郎作曲のマンドリン独奏曲です。
1. 課題:スラーをつなげてリズムを守る
イントロの綺麗なメロディをリズムどおりに弾いて、音がブチっと切れないようにとの指摘事項でした。
スラーは、ポジション移動で切れやすいので、左手を上げすぎないこと、右手は弾き続けることを意識して繰り返し練習します。
練習はゆっくりします。ゆっくり弾くと指が覚えます。
2. 課題:表現力をつけること
テーマに表現をつけて弾くことが課題です。
テーマは、独奏曲全体の主題を提示しますので、表現は抑え気味が良いと思いましたが、もう少し表現が必要との指摘でした。ただし、ベタベタにはするなとのことでした。
そう言われると、音量で表現を変化させるくらいですね。
テーマは、2つのメロディで構成され、1つ目のメロディが3回、2つ目のメロディが1回出てくる構成です。
1つ目のメロディは、1回目がピアノ、2回目がメゾピアノ、3回目はピアノで弾きます。イントロが音を絞って終わりますので、1回目はピアノが良さそうです。
2つ目のメロディは、スケールに合わせて音量を上げて、下げるで表現をつけます。
3. 課題:テンポアップ
バリエーションのテンポアップです。
バリエーションはピッキングです。ピッキングのフレーズは、早く弾かないとメロディが切れてしまいますので、早く弾けということです。マンドリンは音が切れやすい楽器ですのでピッキングのフレーズは早く弾くパターンが多いです。
テンポアップは、ゆっくり弾きます。矛盾した言い方ですが、ゆっくり弾くことで指がフレーズを覚えます。
覚えてしまうとテンポアップは簡単です。
ゆっくり弾くことを繰り返し練習しますので、飽きがきますが我慢して練習します。
覚えたなと思ったら、テンポアップしてみます。
練習をYouTubeにアップしました。